大きな声で言わないで~
極めて真面目な話ですが、性的な単語が出てきます。抵抗がある方は、読むのをご遠慮ください。
アメリカに住んでいた時、YWCAのボランティアから、週に1回、無料で英会話を習っていました。ボランティアさんの名前は、ケンドールさんと言いました。彼女は、80歳に届きそうな高齢のご婦人でした。初回の日、顔合わせが終わった後、今後の学習方針に話が移りました。私に特段のアイディアは無かったので、彼女に任せることにしました。彼女は、教科書に日本人作家の翻訳本である『STRAWBERRY ROAD』はどうかと聞いてきました。その本がどんな本かも知らなかったのですが、Yesと返事をしてしまいました。
作者の石川好(よしみ)さん(男性です)は、都立高校卒業と同時に、先行して渡米していた実兄を頼り、短期農業移民資格でアメリカ・カリフォルニア州へ渡りました。このときの4年間の渡米体験記を書いたのが、ノンフィクション小説『ストロベリー・ロード』です。画像の左端が、その時に使った翻訳本の表紙です。
作品は至って真面目なノンフィクションですが、主人公が若者ということもあり、話の中に少しセクシャルな場面が出てきました。penisという単語が出てきた時でした。「おいおい、お婆ちゃんとは言え、女性だぞ。ちょっと困ったな」と心の中で思いながら、日本式の発音で「ぺ〇ス」と小さな声で読みました。すると、彼女が「ノー! ピーニス!」と大きな声で発音を矯正してくれました。「ちょっと待って、周りには他のボランティアも居るし」とモジモジしていると、早く言い直すようにと催促されました。彼女は平然としていましたが、私は少し顔が赤くなっていたと思います。そのあとすぐ、vaginaという単語も出てきて、これも大きな声で「ノー! ヴァジャイナ!」と発音矯正させられました。
そんなわけで、この2つの単語の発音は、アクセントの位置と共に二度と忘れません。ただし、あまり使う機会はないと思いますが・・・。
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