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超私的グルメ(9) ヒレステーキ

 今回も、ご馳走して頂いた料理です。大学院生の時、指導教員の先生が、某企業と共同研究をしていました。私もプログラムを作ったり、測定をしたりして、その共同研究の一端を担っていました。

 その企業で、打ち合わせしたあとだったと思います。共同研究を主導している企業の重役さんが、お昼をご馳走してくれることになりました。店までは車で移動しましたが、どこに行くかは聞かされていませんでした。着いたところは、あまり大きくないステーキハウスのような店で、地元の名店みたいな店構えでした。

 当然、メニューはステーキ中心ですが、ハンバーグもありました。その時は、みんな同じメニューで店イチオシのヒレステーキをオーダーしました。例のように、焼き加減を聞かれましたが、ミディアムと答えました。余計なことですが、全員がミディアムでした。

 しばらく待つと、黒い鉄板に乗ったヒレステーキがやってきました。そのステーキの厚さは4-5センチくらいあって、今まで見たことがない肉の厚さでした。実家では、”ビフテキ”と呼ばれるものは食べたことがありますが、せいぜい1-2センチの厚さしかありませんでした。

 慣れないナイフとフォークでぎこちなく肉を切ると、中は程よく火が通っていて、きれいなピンク色でした。肉汁が滴るヒレステーキにソースをつけて口に運ぶと、肉の柔らかさとジューシーさに、本当に「ウメー」と思いました。肉ももちろん上等なのですが、ソースも絶品でした。文章で表現するのは難しいのですが、赤ワインを煮込んだようなソースでした。ランチにしては量が結構あったと思いますが、その当時は若かったので、ステーキはペロリと平らげました。

 ステーキは、やっぱり素敵です。チャンスがあれば、また食べたいなぁ。


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