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気になる”人流”という言葉

 非常事態宣言区域の拡大などもあり、”人流”がニュースの話題に上ることが多くなっています。しかし最近、”人流”という言葉そのものが気になっています。

 何度も口に出す必要性から、”人の流れ”を短くして”人流(じんりゅう)”になったようですが、ヒトをモノのように扱う”人流”には違和感を感じます。しかし、言葉は生き物ですから、社会変化に合わせた新しい言葉も必要です。電子レンジで冷めた食べ物を温めることを”チンする”と言いますが、今では立派な日本語として定着しています。ただし、最近の電子レンジは”チン”とは鳴りませんが・・・。

 理屈っぽいようですが、人流を使うなら、人流の正しい定義が必要です。水流や電流のように、定義がはっきりしないと異なる場所の人流を比較することができません。例えば、人流とは『単位時間、単位面積当たりの人数』とする、などです。こう定義すれば、違う場所でも比較できます。東京の渋谷は7.2”人毎秒毎平方メートル”で、大阪の梅田は3.8”人毎秒毎平方メートル”、という具合です。

 計算はそんなに難しくありません。交差点内に進入する1分間の総人数をカウントして、その総人数を60で割り、さらに交差点の面積(平方メートル)で割れば、きちんと定義された人流が出てきます。著作権は主張しませんので、誰かニュースや新聞記事で使ってみて下さい^^。

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