クリスマスが終わったら、あわただしく大晦日やお正月がやって来ます。子供の頃は、プレゼントやお年玉がもらえるこの時期は、夢のような時間でしたが、お年玉をあげる側になった途端、状況は一変しました(笑)。
日本ではクリスマスの宗教的な意味が薄いのは、クリスチャンの割合が少ないので、何となく理解できます。しかし、毎年やってくる「お正月」の儀式としての意味を理解している人は、どれくらいいるのでしょうか?。
少し前ですが、小泉進次郎・環境大臣(当時)が「プラスチックの原料が石油であることを、意外と知らない人がいる」みたいな発言したことで、「みんな知ってる」、「国民を馬鹿にしている」などとネット上で話題となったことがありました。しかし、とあるアンケートでは16%の人が、この事実を「知らない」と回答したそうです。
意外と知らないかもしれませんが、お正月は”1年間家を守ってくれる年神様”を家にお迎えするための行事です。年末には家の大掃除をしますが、あれは自分たちのためではなく、年神様のためなのです。幸福と豊穣をもたらす年神様は、高い山から降りてくると言われていますが、そのときに目印となるのが門松やしめ縄飾りです。また鏡餅は、家に迎えた年神様が依りつく依代です。年神様にお供えした鏡餅を食べると、その生命力が分け与えられて、一年を無事に過ごせると考えられています。
いまでは門松を立てる家は少ないでしょうが、鏡餅を飾る家は少なくないでしょう。しかし我が家では、少なくとも10年以上は鏡餅を飾っていません。目印となる門松やしめ縄飾りもなく、依代となる鏡餅もない我が家には年神様は訪れませんが、今年も一年無事に過ごすことができました。どこかの高い山で待機している年神様、今年もありがとうございました。
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