”色”の意味も色々 色の原義に驚き!!
極めて真面目な内容ですが、”スキ”がつけずらい性的な表現が含まれています。ご注意ください。
動物や植物、恐竜に鉱物など色々なことが知りたくて、手っ取り早い手段として、図鑑を買うことがよくあります。最近も恐竜図鑑を2冊も買いました。以前、重量感のある博物学図鑑を紹介したことがありましたが、象形文字に興味を持った時に、『世界の文字の図典 普及版』という本を買いました。この本も、博物学図鑑ほどではないですが、そこそこの重量があります。
Amazonの紹介では「世界の文字はどのように生まれ、発達してきたのか。古代文字から現代の文字まで歴史上に現れた全ての文字を網羅し、わかりやすく解説。発生の由来と変遷、読み方・運用・文例、伝播と影響などを詳述し、数字や記号、便利な付録も充実。1200も点の鮮明な図版でわかる、読んで、見て楽しい文字の大図鑑。不朽のロングセラーに待望の普及版」と宣伝されています。アルファベットや楔形文字、ヒエログリフや漢字など、現在および過去の様々な文字が載っていて、見ているだけでも楽しい辞典です。
この本を斜め読みしていると、漢字のところで面白いことが書いてありました。”色”の原義(元々の意味)です。現在では赤色、青色のように人間の目で感じる色彩の意味で使いますが、そもそもの意味は全然違います。色は2つの象形文字を使った会意文字ですが、”膝まずいた人”と”人”が組み合わせた”性交”の状態を表した漢字だそうです。この漢字から、人と人が顔を合わせる時の”顔色”に転じ、赤ら顔や真っ青な顔のような、複雑な色表現に意味が広がっていったようです。
その本に書いてある絵から想像すると、”色”の象形文字は後背位の状態のようです。現代社会では、後背位は性的嗜好のように捉えられていますが、動物の性交は殆どがこの体位ですから、生物学的には由緒正しい(?)体位です。漢字が作られた時の常識では、この形が誰にもわかる形だったのだろうと想像します。ちなみに、正常位は英語で”missionary position”とも言います。これは、”聖職者の体位”という意味の、聖職者を少し小馬鹿にした表現です。この表現からもわかるように、昔は後背位の方が一般的で、正常位は”正常ではなかった”のです。
かなり脇道にそれましたが、私が書きたいのは体位のことではありません。これまでに、”好色”や”男色”の言葉や、”英雄、色を好む”の諺みたいなものに”色”が使われていることに違和感を覚えていました。それは、色とエロが直接的に結びつかなかったからです。しかし、この本の説明でスッキリと納得できました。
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