消滅した/消滅するかもしれない職業
エレベーターガールは、百貨店や観光用の高層建築物などのエレベーターに乗務し、運転操作や案内を担当する女性のことを指します。エレベーターガールはもちろん女性ですが、男性が同様の業務を行う場合はエレベーターボーイと呼ばれるみたいです。
エレベーターガールの発祥の地とされる松坂屋・上野店では1929年に初めて配置されました。しかし、2007年には完全に廃止されました。廃止の理由は「エレベーターが自動化になったことと、人員の配置を変えたこと」だそうです。○○タワーのような観光地を除けば、エレベーターガールを見ることは殆どありません。これも時代の変化なのでしょう。
ワンマンバスの登場によって姿を消しましたが、昔はバスには必ず女性の車掌さん(バスガール)が乗っていました。バスの車掌さんの仕事は、バスの運賃を集めたり、バスの誘導など、バスの運行に関わる業務を担当していました。しかし、自動改札機やICカードの普及により、バス車掌さんの業務は減少しました。バスの車掌さんがいちばん多かった時代は、昭和三十年から四十年にかけての約十年間で、私もバスの切符を車掌さんから買った記憶があります。
バスガールのことを調べていて、面白いことを知りました。実は、現在の法令でも”基本的には車掌を乗務させないといけない”ことになっているそうです。しかし、実際には車掌を乗せないワンマンバスが走っています。法律的には、”ワンマンバスは例外扱い”なのだそうです。ワンマンバス以外のバスで「ワンマンバスとして基準に適合していないバスは、運行する時は車掌を乗せなければならない」のだそうです。
女性の職業が限られていた昔、エレベーターガールやバスガールは花形職業でした。しかし、時代の波にのまれて特別な場合を除いてほぼ絶滅しています。男女問わず、社会の変化で職業も変化します。
近い将来、無くなりそうな職業はタクシー運転手でしょう。現在、自動運転技術が最終段階に来ていますが、完全自動化ができればタクシー運転手は確実に不要になるでしょう。また、車の運転を教える自動車学校も不要になるでしょう。