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自分マガジン うんちく編

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ウンチクに関する記事が増えてきたので、マガジンにまとめました。
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#言語学

偉人の別の顔#1 投資家・ガウス

 ヨハン・カール・フリードリヒ・ガウスは、19世紀に活躍したドイツの数学者・天文学者・物理学者です。ガウスの研究は広範囲に及んでいて、特に近代数学の多くの分野に影響を与えました。彼はその業績から、アルキメデス、ニュートンと並び称せられ、世界三大数学者と呼ばれています。また、18世紀のレオンハルト・オイラーと並んで数学界の二大巨人の一人と呼ばれることもあります。とにかく凄い人です。  数学の分野だけではなく、電磁気など物理学にも、彼の名前が付いた法則や手法が数多く存在します。

言語の進化 ”鼻濁音”の消滅

 鼻濁音(びだくおん)という言葉を聞いたことがありますか?。鼻濁音を初めて知ったのは、大学院生の時でした。大学院生になって与えられた院生部屋には、先輩たちが残していった古い本や辞書が置いてありました。その中の日本語辞書に、”か゚き゚く゚け゚こ゚” のような見たことのない平仮名が書いてありました。「何だこれは?。日本語か?」と、辞書の最初の方を読むと、鼻濁音をこのように表記すると書いてありました。しかし、肝心の鼻濁音自体がわかりませんでした。  鼻濁音とは、「が、ぎ、ぐ、げ

エビデンスはありますか? 正直村の正直な言語

 論破ブームだそうです。個人的には、論破されるのは嫌ですし、論破しても後味が悪いので、このブームには乗れません。論破で重要なキーワードがエビデンスです。  エビデンスとは、証拠・根拠などを意味する "evidence" という英単語に由来する”外来の日本語”です。普段の会話でも使われることが増えていて、「その発言のエビデンスを示して下さい」や、「その仮説にエビデンスはありますか?」などのように使います。このマジックワードは、自身を頭良さそうに見せますし、”論破のためには”と

月が綺麗ですね。

 文豪・夏目漱石が英語教師をしていた時、生徒が " I love you. " の一文を”我、君を愛す”と訳したのを聞き、「日本人はそんなことを言わない。月が綺麗ですね、とでもしておきなさい」と言ったとされる逸話があります。  夏目漱石なら、如何にも言いそうな言葉ですが、漱石が訳したという正確な証拠は見つかっていないので、”漱石が訳した”とするのは誤りらしい。しかし、その婉曲な言い換え表現の意外性や面白さから、このエピソードは蘊蓄好きの間では拡散しているようです。たしかに、

母はパパだった!?

 "My father is my mother."を”私の父は我がママ(我儘)”と訳す英文ジョークみたいなのがありましたが、これは言語学の音韻に関する話です。LGBTの話題ではありません。  ”はひふへほ”のハ行(H音)の発音は比較的最近のものらしいです。少し前までF音だったものが、時代と共にH音に代わったそうです。つまり、現在の”はひふへほ”は””ふぁふぃふっふぇふぉ”だったわけです。さらに時代を遡ると、P音だったので”ぱぴぷぺぷ”となります。  これでわかりましたよ