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自分マガジン うんちく編

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ウンチクに関する記事が増えてきたので、マガジンにまとめました。
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2023年4月の記事一覧

”緑の黒髪”と”黄色い歓声”

小学生くらいの頃、はじめて”ミドリのクロ髪”という表現を知りました。たぶん、テレビのニュース番組などの中で使われていたんだと思います。その時は、「緑色なのに黒髪なの?」とずっと疑問に思っていました。 この表現には諸説あって、『新生児のように無垢の美しさの表現』という説明がありました。新生児は、”みどり児”というからだそうです。しかし、髪の毛の表現に”無垢な新生児”というのは、ちょっと納得がいきません。そもそも、新生児は髪がそんなに多くなく、”緑の黒髪”と言う表現にはふさわし

GWとGWTW

「もうすぐ、待ちに待ったゴールデンウィークだ!」と張り切っている人も多いでしょう。私はというと、休み自体は嬉しいのですが、どこかに行く当てもないので、テンションは低めです。 いまさら説明するまでもないことですが、ゴールデンウィーク(Golden Week)は和製英語で、その頭文字を取ってGWと表記されたりもします。このGWは、毎年4月末から5月初めにかけて休日が続く期間のことを指します。また、この期間のことを”春の大型連休”や”黄金週間”という言い方もあります。Golden

ヤングのためのオジサン用語#3 チョメチョメとホニャララ

この話題で記事を書くのは久しぶりですが、今回は昭和臭がプンプンするオジサン用語の話です。今の若い人は、”チョメチョメ”や”ホニャララ”という言葉を聞いたことがあるでしょうか? この怪しげなオノマトペ『チョメチョメ』は、文章などで出てくる伏字、例えば◯や※などを音声化したもので、それ自体に特別な意味はありません。このチョメチョメは、人に聞かせたくない”セクシーな”ワードを胡麻化すための隠語として使われています。例えば「きのう、チョメチョメした?」などのように使うことができます

オジサンのための現代用語#22 スペック

"ハイスペック男子"や”ハイスペックな人”とは、普通の人よりも高いスペック(ステータス)を持つ人という意味です。少し昔の表現で言えば、三高=高学歴・高収入・高身長 のことです。この他にも、容姿が良い、性格が良い、家庭環境に恵まれている、なども高スペックの要因でしょう。 このスペックが今回のキーワードです。スペックは、英単語の”specification” (スペシフィケーション)の略語です。長い英単語なので、最初の4文字だけを取って、spec (スペック)と略して使われるよ

オジサンのための現代用語#21 リアタイ

”リアタイ”は”リアルタイム (real time)”の略語です。リアルタイムは、日本語に直訳すると”実時間”で、つまり”今、この時”のことを指します。英語のリアルタイムは形容詞なので、元々は”リアルタイム○○”のように使われます。例えばリアルタイム計測、リアルタイム監視、リアルタイム検索などのように。『リアタイ』は2002年頃から使われ始めた、比較的歴史のあるネットスラングです。 リアタイは、テレビ番組やネット配信に対して使われ、単なるリアルタイムではなく、実は”リアルタ

動物の名前を冠した色 カメレオン色は?

日本の伝統的な色の名前には、動物の名前が使われています。これは、身近な動物なら誰もが知っていて、色の感じが伝えやすいからです。例えば鳥類なら、鳶色、鶯色、鷺色、山鳩色、烏羽色などがあります。哺乳類なら、狐色、鼠色、駱駝色、象牙色などがあります。特に鼠色は、○○鼠といった使われ方で何種類もあります。 ラジオで『カメレオン・ライム・ウーピーパイ』さんの曲が流れていました。楽曲もインパクトある曲でしたが、ユニット名に強烈なインパクトがありました。どのような理由で、この名前にしたの

オジサンのための現代用語#20 ”アリよりのナシ”と”ナシよりのアリ”

一昔前から「それはアリだよね」とか「それはナシなんじゃない?」という表現をよく耳にするようになりました。この表現が進化して、いまでは”アリよりのナシ”や”ナシよりのアリ”などのように使われています。ここでいう”より”は、”寄り”と同じ意味です。 アリとナシだけの表現では、YesかNoかの二択になってしまいますが、これを組み合わせると2×2で、4通りの表現ができます。私の認識では、アリ/ナシの確率で分類すると、以下のような順番だと考えていました。 アリよりのアリ⇒アリよりの

思い出の珍獣図鑑#2 タヌキ

タヌキが珍獣?、と驚かれた人もいると思います。日本では昔話にも出てくるタヌキは、日本人には古くから馴染みのある動物です。タヌキの学名はNyctereutes procyonoides で、哺乳綱食肉目イヌ科タヌキ属に分類される動物です。このタヌキの属名である Nyctereutes には、”夜行性”という意味があります。このタヌキに分類される現生種は、1種だけなのです。しかし最近の遺伝子解析の結果では、大陸産のタヌキと日本産のタヌキは異なるという説が有力になっています。そうな

思い出の珍獣図鑑#1 オカピ

姿や生態が珍しい獣(動物)を”珍獣”といいます。世界には、珍獣と呼ばれる不思議な生き物がたくさん存在します。今回は私の記憶に残る珍獣とその思い出を書こうと思います。記念すべき第一回目の珍獣は『オカピ』です。オカピは、本当に珍しい動物のようで、”世界三大珍獣”の一つに数えられています。ちなみに残りの三大珍獣は、パンダとコビトカバです。 オカピ (Okapi) は、哺乳綱偶蹄目キリン科オカピ属に分類される偶蹄類です。偶蹄というのは、脚の蹄の数が偶数の動物を指します。また、蹄の数

オジサンのための現代用語#19 沼にハマる/沼に落ちる

沼は、湖よりも小さい水の溜まった場所を指しますが、ネット用語の”沼”は別の意味で使われます。”沼にハマる”や”沼に落ちる”という言葉をネット界隈でよく見ます。そのままの意味なら、何らかのアクシデントで”沼に落ちる”ことですが、”沼にハマる”は、ネット上の特定のコンテンツに深くのめり込むようになったときに使われます。 例文としては、「暇つぶしにYouTubeの動画を視ていたら、 沼にはまってしまった。」のように使います。この例文の様に、軽い気持ちで見始めた動画に、予想外にのめ

日本語の中の”キョンキョン”考 重複語から日本語ルーツを考えた。

現在は、落ち着いた女性やお母さん役までこなす女優の印象が強い小泉今日子さんですが、私が若い頃はバリバリのアイドルでした。彼女の代表曲には『なんてったってアイドル』という曲があるくらい、それこそ正統派のアイドルでした。そんな小泉今日子さんの愛称は『キョンキョン』です。キョンキョンの由来は、ランラン&カンカンのパンダブームが関係していたことを最近知りました。キョンキョンの表記は、”KYON2”や”キョン×2”などがありました。ちなみに小泉今日子さんの趣味は読書で、かなりの読書家で

ナマケモノは怠けない。

前世というものがあるのなら、私はきっとナマケモノだったのでしょう。仕事はキチンとこなすタイプですが、それ以外は全然キチンとしていません。掃除や洗濯はほぼ出来ませんし、整理整頓も不得意です。唯一出来るのは料理くらいですが、そのあとの後片付けは苦手です。 そのゆっくりとした動作から”怠け者(ナマケモノ)”という和名が付いた動物は、アリクイなどと同じ有毛目の動物です。英語名は Sloth ですが、こちらも”怠惰”や”ものぐさ”を意味します。体長は40-70 ㎝で、四肢は長く、前肢