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”緑の黒髪”と”黄色い歓声”

小学生くらいの頃、はじめて”ミドリのクロ髪”という表現を知りました。たぶん、テレビのニュース番組などの中で使われていたんだと思います。その時は、「緑色なのに黒髪なの?」とずっと疑問に思っていました。

この表現には諸説あって、『新生児のように無垢の美しさの表現』という説明がありました。新生児は、”みどり”というからだそうです。しかし、髪の毛の表現に”無垢な新生児”というのは、ちょっと納得がいきません。そもそも、新生児は髪がそんなに多くなく、”緑の黒髪”と言う表現にはふさわしくありません。どうしてこんな解釈が成り立っているのか、不思議でなりません。

私が正しいと思う説は、次のようなものです。高校生になった頃、”緑す黒髪”という少し似た表現を聞きました。おそらく、これが緑の黒髪”の語源でしょう。これは、草原(=緑)のようにたわわな(フサフサした)頭髪のことを意味します。これなら、つやつやした長い黒髪にピッタリの表現です。私とは真逆の状態ですが・・・。

色を使った表現には、『黄色い歓声/声援』というのもあります。具体的には、アイドル歌手に対して若い女性ファンが「キャーキャー」いう、あの声援のことです。その他にも高校球児を応援する女子高生の甲高い声での声援なども、黄色い声援に当たります。しかし、声には色はありませんから、これもおかしな日本語表現です。

この”黄色”にも、諸説あるようですが、一つだけ紹介します。それは”仏教のお経由来説”です。中国から伝わった元々のお経は、音程のある節回しの歌のようなものでした。そのため経典には、文字の横に音の高低を記す音符のような記号がついていて、”一番高い音”の記号が黄色だったそうです。このことから、”黄色=高い音”を意味するようになったそうです。

色を使った表現には、”真っ赤な嘘”や”赤っ恥”というものもあります。根拠のない嘘を書いて、恥をかかないようにしたいものです。

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