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お金の教育3

飲み会によって、楽しかったか?そうでなかったかの判断基準って、結局は幹事さんがその空間と時間をどう気配りしているのか?優しさの設計をちゃんとデザインしてあるかどうかだと確信した、タマちゃんこと、代理ママです、こんばんは。最近はボクと感覚が違う人は、ちょっと距離おこうと企んでいる計算高い男を目指しています。押忍。
 

さて、今日もお金のお勉強です。


 

前回、仮想通貨は
「誰でも発行できる」という自由を持っている点で、
お金として君臨する
紙幣の地位を脅かす可能性があると述べました。

が、その訳について、
お金に備わっている機能の面に焦点を当てて説明してみました。

そこで今回は、
現象面から、紙幣と仮想通貨の違いを見たいと思います。

キーワードはインフレーション、つまりインフレです。

 

「インフレ」という言葉はご存じでしょうか?

もしかすると、
平成生まれの方々は知らないかもしれません。(こわ!)
#昭和でごめんなさい
 

それでは改めて、このインフレ、
正確に言えば、お金のインフレとは
一体どういうことなのでしょう?

説明すると2つのポイントがあります。

まず、モノやサービスの値段が上がること、
より正確にいうなら、上がり続けていく様(さま)です。

例えば、今の時点で1個1,000円のメロンの値段が、
1年後に1,100円に、
2年後に1,200円に上がっていくことです。

そして、日常生活に身近なあらゆるモノや
サービスの値段が同時に上昇していく様です。

メロンだけではなくて、
水道や電気などの公共サービス、
通勤の定期券などの輸送サービス、
マンションの賃料などの住居サービスなど、
ありとあらゆるモノやサービスの値段が
一様に上がっていくことです。

これをインフレと言います。

 

それでは、このインフレの様子を
モノやサービスの値段ではなく、
紙幣の側に立って見るとどうでしょう?

これまで千円札1枚で交換できていたメロンが、
1年後には交換できなくなってしまっている。

ましてや2年後などになったら
メロンを買いに行っても
出直して来いやー!と言われ、
話にもならないということになります。

これを言い換えてみると、

メロンと比較した紙幣の存在価値が毎年低下している!

となります。


 

日常生活のあらゆるモノとサービスに対して、
紙幣の価値が年々下がっていくとしたら、
皆さんの紙幣を見る目も変わってくるのではないでしょうか。

「このお金、本当に大丈夫?」って。

 

教科書的なインフレの定義は、
モノやサービスの値段が
全般的に上がり続けることですが、
これだけでは、
インフレの現象面のみを捉えた説明で
十分ではないと思っています。

インフレの
目に見えない本質っていうのは、
人々の紙幣に対する信用を低下させていくことにあって、
紙幣の価値を人々に疑い始めさせるということにあります。

 

この紙幣におけるインフレの本質を、
ここで説明したお金の3つの機能(交換の手段、価値の保管、価値の尺度)から説明すると以下のようになります。

①交通の手段
これまで千円札一枚で交換できたモノやサービスが交換出来なくなるので交換の手段としての能力が落ちていく

②価値の保管
これまで千円札一枚で交換できたモノやサービスのラインナップがどんどん減っていくため、いつでも好きなときにモノやサービスと交換出来る紙幣の有り難みが薄れていく

③価値の尺度
今の値段と将来の値段の差を予想することが難しくなるので単一尺度としてのモノサシの精度が低下していく


 

 

 

このように、
「紙幣」の3つの機能はインフレにおいては、
その能力、ありがたみ、精度という点で
目減りしていくことになります。

だから、人々はインフレになった
紙幣の信用の程度を下げていくのだと思います。

そして、その信用の低下の度合いが大きくなると、
現在の紙幣に代わる別の「お金」を探し始めるはずです。

これを外国為替取引が自由化された
経済に当てはめれば、
インフレになった国の人々は、
自国通貨の信用の程度を下げ、
インフレのない他国の通貨を探し始める、となります。

これが、インフレの本質で、
究極的には今の紙幣を捨てることにあります。
#ムズいけど読むの諦めるなー
 #頑張ってついてきてねー

さて話は変わって、
デフレーション、
いわゆるデフレという言葉はどうでしょ?

こちらは、平成において
メディアで繰り返し使われてきた言葉なので、
理解されている方も多いと思います。

デフレとは、要はインフレとは逆の現象を指し、
日常生活の身の回りのモノや
サービスの値段が継続的に下がっていくことです。

つまり、
1個1,000円のメロンの値段が
1年後に900円に、
2年後に800年に下がっていくような様で、
これがあらゆるモノやサービスに対して
同時に起こるということです。

 

紙幣におけるデフレの本質についても、インフレと同様に、お金の3つの機能で説明すると以下のようになります。

①交換の手段
これまで千円札一枚で交換できなかったモノが交換出来るようになるので、交換の手段としての能力が高まっていく

②価値の保管
これまで千円札一枚で交換できたモノやサービスのラインナップがどんどん増えていくため、いつでも好きなときにモノやサービスと交換出来る、紙幣の有り難みが強まっていく

③価値の尺度
今の値段と将来の値段の差を予想することがインフレ同様難しくなるものの、モノやサービスは全般的に安くなるので、単一尺度としてのモノサシの精度の意味が薄れていく

 



 

 

 

デフレにおいては、
人々は紙幣を保有すればするほど、
より多くのモノやサービスと交換できるようになるため、
デフレになった紙幣を簡単に手放そうとはしなくなります。

このように、
人々の紙幣への信用の程度は、
お金の3つの機能を介して、
インフレとデフレで
全く違う反応を示すことが想定されるわけです



 

 

それでは、この紙幣とインフレ・デフレの構図に、
仮想通貨はどう絡んでくるのでしょう?

まずは、ノーベル経済学者の
ミルトン・フリードマンの言葉を引用します。

『インフレとは市場における通貨供給量の拡大を意味し、デフレとは市場における通貨供給量の縮小を意味する。』

 

「市場」とは
ここで言うモノやサービスを指し、
「通貨供給量」は簡単に言えば、
お金の「量」と考えて下さい。

要するに彼は、
モノやサービスと比べてお金の量が多くなれば
インフレだし、少なくなればデフレと言っているわけです。

 

「モノやサービスと比べて、量を多くすることができるお金はインフレ的であり、量を少なくすることができるお金はデフレ的。」

 

この点、日本の紙幣である日本銀行券は、
通貨発行権を持つ日本銀行が、
技術的には際限なく印刷できるため、
モノやサービスと比べて
量を多くすることができるお金と言えます。

したがって、日本銀行券はどちらかというと
インフレ的と言えます。

 

それでは、仮想通貨はどうか?

例えば、仮想通貨の代表格である
ビットコインの場合、
発行できる枚数を事前に決めた上で制度設計されています。

具体的には、2140年以降に、
新たなビットコインが発行されないよう設計されています。

 

仮想通貨は、このような発行量を厳格に決めた下で、
マイニングと呼ばれる複雑な計算を行うことで、
新たな通貨として発行されてきます

このため、
モノやサービスの量が増えていく経済においては、
仮想通貨の量は相対的に減っていくと考えられています。

したがって、仮想通貨はデフレ的と言われます。

つまり、紙幣(=日本銀行券)と仮想通貨は、
その「生まれつき」の性格が真逆であるわけです。

 
さて、紙幣である日本銀行券は、
技術的には日本銀行の裁量でいつでも「乱発」できます。

他方、仮想通貨は
マイニングという決められた枠組みの中でしか発行できず、紙幣のような「乱発」はできません。

その意味で、仮想通貨は
モノやサービスに対してインフレ耐性があると言えます。

しかしながら、
仮想通貨は
「誰でも発行できちゃう」という自由さがあるため、
似たような通貨が「乱立」してしまう
「仮想通貨のインフレ」が起きることだって想定されます。

 
どうですか?
楽しめていますでしょうか?
皆さんの興味がないだろうなと思いつつ、
書いていますが、
この手の話しって、儲かる話しでないから
あまり人気ないんですよね。

また、需要があったら
この続きをしたいと思います。


現場からは以上でーす。
 









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