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デンマークに家を買いました 前編

実はさかのぼること2年くらい前にコペンハーゲンの郊外に一軒家を購入しました。自分にとっては人生で一番大きな買い物でした。購入してからもずっとこまごまとリノベーションをしているわけですが(デンマークあるある)、これはまだまだ続きそうです。今回は家を購入するに至った経緯について書いていこうと思います。

アパートの家賃が高かった問題

以前住んでいたアパートはコペンハーゲンの割と真ん中で、110平米くらいあるペントハウスでした。建物自体も新しく、寝室、リビング、キッチン + ダイニング、勉強部屋をつなぐ広々としたテラスとそこから見える中庭がとても気持ち良かったので契約しました。
ただやっぱり家賃が高くて(17,000クローナ(32万円くらい))、ずっと住むのはもったいないなとは思っていました。
住んでから1年ほど経ってデンマーク人の同僚と家について話していると、「Junも長く住むなら買ったほうが良いよ」と勧められました。理由を聞くと、デンマークは住宅難でここ何十年も不動産の値段はずっと上がり続けており、値段が下がることはまずない、とのこと。もしこのまま賃貸で住むなら家賃を払うだけで何も残らないが、不動産を買えば資産になる(老後の蓄えにもなる)と。
確かに…と考え直し、売り物件を見始めました。

売り物件を見る

デンマークでの家の購入は中古を買うのが通常です。新築で建てるというのは聞いたことがありません。たまにサマーハウスと呼ばれる別荘は新築がありますが、通常の家は98%以上(体感)中古です。古い家は100年以上前のものもありますが、直前まで別の人が住んでいるためリノベーションもされており、古いといっても家の状態はまずまずです。
売り物件をネットでチェックし(https://www.boligsiden.dk/等)、ディーラーに連絡します。オープンハウスがあれば見に行って、中を見学します。
と、同時に銀行にローンのお伺いを立てるんですが、ここから話は少し複雑になります。

外国人でも家を買えるのか問題

そう、巷ではデンマークで永住許可を持たない在デンマーク5年以下の外国人(特に非EU人)は家は買えないと言われています。その理由は
1. 銀行ローンが下りない
2. Ministry of Justice of Denmarkからの許可が必要
という、この2つの大きな壁が理由です。

銀行

そもそも銀行でローンを組めなかったら購入したい家があっても購入できません。銀行側では現在の収入、貯蓄の状態を見て貸し出す額を決めるそうですが、外国人である僕はリスクが高いらしく、デンマーク人ほど借りられないんだろうな、とは思っていました。
とはいえ、実際に銀行に問い合わせたところ、想定した額程度は借りることが出来そうで(けっこうあっさりしていた)。欲しい家が決まったら連絡します、とだけ銀行の担当者には伝え、その後のローンの細かい話は家を買う段階になってから始めよう、ということになりました。

Ministry of Justice of DK

外国人である僕はこのMinistry of Justice of Denmark(MJD)から許可をおりないと家を購入できません。在デンマーク5年以下だったり永住許可がないと却下されることが多いと聞いていたので、ここが最大の難関だったように思います。許可を得るにあたって、税金支払い記録や給与明細、諸々提出しました。あと、申請の際、MJDの質問に答えなければいけないんですが…
デンマークの永住権または国籍はありますか?⇒いいえ
デンマーク人の配偶者はいますか?⇒いいえ
EU加盟国の国籍はありますか?⇒いいえ
EU加盟国の国籍を持つ配偶者はいますか?⇒いいえ
デンマーク語を話せますか?⇒いいえ、勉強中でモジュール3が終わりました。
デンマークに家族はいますか?⇒いいえ
と、こんな感じの質問でした。やっぱりデンマーク人の家族がいて、デンマークに強いつながりがあると許可が出やすいんだろうな、と思いました。けど、こればっかりはどうにもできません…

待つこと3週間。
ずっと不安でしたが、買って良し!というお返事を頂けました(この時は嬉しかったなぁ)。

ということで、早速本腰を入れての物件の調査を始めました。

(続く)

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