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自分のスキルは無用とパーティー追放されたけど、隠してるお祓いスキルの魔力は無制限です。身軽になったので自由気ままに生きたいと思います。#6

主人公:エレナ(女子)お祓いスキルは無限大、普段能力を隠している。
           結果パーティーを追い出され自由の身。
           ギルドからの依頼での悪魔祓いは完了した。
           聖女として鎮魂の儀式を行うことになる。
ドラゴン:メイ 卵から孵ったばかりの子供
騎士見習い エレナの機嫌を伺っているが、そこそこ強い

 大人の都合で聖女から魔女になりました。#6

 元神官の村長さんは知らないようだが、どの業界にもルールというものがある。

 仮に2名の聖女が大聖女になれる力を有していて、片方が闇の属性に対して耐性が強く、片方は光の属性がつよければ、光の属性を大聖女にすることになる。

 わたしは闇の耐性が強いために祓い屋になった。

 確かに大聖女が使う力もあるが大規模になると許可制になっている。

 騎士見習いは嬉しそうに駆け寄ってくる。

「エレナ様は聖女様だったんですね、あのすごい魔法のおかげでとても良い空気が広がってます」

 広範囲浄化魔法は神聖魔法の中でも強力だらかそう感じているのだろう。

「聖女の義務を果たしたまでです」

 もう聖女はしない予定だったのだが、報酬まで出してきたのだからよほどのことがあったのだろう、協会に深く聞くのはやめておこう。

 何かあればギルドから依頼が入るだろう。
 
 騎士見習に対しては笑顔でちゃんと答えておけば問題なしと言うことで。

「騎士様ありがとうございます、私の本職は対魔師を拝み屋です、聖女の件は秘密にしといてくださいね。」

 騎士見習はどうも納得していないようである。

「エレナ様がそうおっしゃるなら」

 あれだけ凄まじい魔法を放てばそうなるのも無理は無い、ただ大人の都合で聖女はできない。

 教会を離れてもう10年も前になるのか、神聖魔法を使う適正者は比較的数が少ない、ただ種族を問わず長命であることが特徴だ、不老不死では無いが老けにくいし死ににくいさらに魔力が多いと言うのは一般的だ。

 10年前大聖女に相応わしい人物は5人まで絞られた、審判の門をくぐると精神世界で神と会うことになる、神は汝の力を示せと伝えてくる、これは戦いを意味する聖女の試練はたった1人で魔王と戦うことになる。

 もちろん精神世界での話しだが、私は運がいいことに魔王を倒してしまった、向こうが精神支配してきたら倍返しする。

 3人ほど精神的にダメージを受けてしまった、聖女としては使えるが回復魔法専門ぐらいまでレベルが下がってしまうそれでも凄いことなんだけどね。

 私とあの憎たらしい女がレナが残った、能力的には私の方が勝っていた、ただレナはまぁいわゆるコネクションが強いし間力も強い、もちろん私ほどではない、レナの方が精神的に不安定だった。

 正確には神に対する偏りが強かった、支える意味で何人かのメンバーが抜擢されたその中のうちの1人が私だ馬鹿馬鹿しくて辞めたけどね。

 拝み屋になって分かったのだが、特に神に祈りを捧げなくても神聖魔法は使える。

 結果的にその個人に付与されるスキルなので神がどうこう悪魔がどうこうと言うのは無いようだ。

 殲滅の魔女の対魔師で今の所不自由してない。

 騎士見習いが顔色変えてすっ飛んできた。

「エレナ様、メイがヒール使ってます」

 面白いこともあるのだね、ドラゴンならそのくらいできるのか、メイは魔獣だよね、神聖魔法や闇黒魔法とか関係なくヒール使えるんだ戦闘時助かる。

「ドラゴンですから色々出来るのかもしれませんね」

 騎士見習いはまた安心した顔になった。

 ギルドの追加依頼で2週間程滞在し村が落ち着いた頃街に戻ることになった。

 村長はかなり残念そうに話をしてくる。

 「エレナ様街にお戻りになられますか残念です」

 そう言われても私も開拓村に観光で来ているわけではないし、観光名物も特にないし、魔物狩りもする必要も無くなったので街に戻ることにした。

 営業スマイルからのトークはやっておこう。

「また何か依頼がありましたら呼んでください」

 騎士見習いは後から来た騎士と交代で戻ることが決まったらしくわたしの護衛も兼ねて帰ることになった。

「エレナ様と帰りも一緒だなんて光栄です」

 わたしを癒す顔面が近づいてくる、ありがたいことだ。

「騎士様よろしくお願いします」

 メイを馬車に乗せて村を後にした。

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