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とある調査部の一日中

調査部は業務のトラブルを解決するためにある部署である。主な仕事は成果物が予定どうり出来上がっているかを確認して各部署にそれを達成せさせるように促すことである。

とある後輩
問題を数字から割り出すのが得意。
とある先輩
真実を数字と状況から割り出すのが得意。

お題「水道光熱費」が下がっていない?

とある後輩
「先輩!数字が下がってます!!やばいです!!」

とある先輩
「確かにやばいですね。ちなみにどこの数字が下がってますか?」

とある後輩
「社内の水道光熱量が下がりした!!」

とある先輩
「なるほど、それは良いことですね。」

とある後輩
「きっとコロナの件でさがったんだと思います」

とある先輩
「で、何がやばいんですか?」

とある後輩
「その前に先輩統計をグラフにしてみたんです。」

とある先輩
「ふむふむ、これは?」

とある後輩
「出勤数と光熱量と光熱費の10月支払い予定を含めた数字で表しました」

とある先輩
「よくまとめてあるしわかりやすいですね。おかしな点は見つからないですが?」

とある後輩
「いやいや、本来ならもっと下がるはずの光熱費が下がってないんです!」

とある後輩
「あーそういうことですか、分かりました。総務部に行きましょうか」

とある後輩
「なにゆえ総務部ですか?」

とある先輩
「契約書を見せてもらうんですよ」

とある後輩
「はぁ」

2人で総務部に行きビルの契約者を確認した。

とある先輩
「どれどれ『水道光熱費はテナントで按分支払する。』と相手ありますね。」

とある後輩
「うーんと入居しているテナントで割って支払いをするってことですよね。」

とある先輩
「そうなりますね」

とある後輩
「今入居している会社は10社でしたよね?」

とある先輩
「はい。」

とある後輩
「やっぱり取られすぎだと思う」

とある先輩
「もう一度グラフと数字を見てみましょうか」

とある先輩
「あまり変わってないです。」

とある先輩
「35,000円程安くなってます。」

とある後輩
「でも、もう少し下がるのではないでしょうか?」

とある先輩
「気持ちは分かります。一旦あらゆる偏見や思い込みを捨てましょう。」

とある後輩
「テナントの数は10社ですね。実際出勤していた会社は8社これは各半分の人数で二つのテナントは休みになってます。」

とある先輩
「と言うことは8社はソーシャルディスタンスと考えると証明はいつも通り、2社は休みと言う事になります。」

とある後輩
「あ、これは以前テナントが8社だった頃の光熱費とほぼ一緒です。」

とある先輩
「ということは問題ないとなりますね」

とある後輩
「すいませんカラ騒ぎでした」

とある先輩
「疑問に持つことは良いことですよ。コストカットの意識は大切です。今後も成果物も含めて情報を調べてください。」

とある後輩
「わかりました」

勘違いを防ぐためには数字と状況を見極める力が必要です。

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