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五城目町への旅ー前編ー

今私がインターンをしているこどもみらい探求社のイベント、
イノベーション×こどもごころフォーラム」のスタッフをしたことで出会った方が、秋田県の五城目町に移住されるとのことで、遊びに行くことに。

「イノベーション×こどもごころフォーラム」でも五城目に暮らす丑田俊輔さんが色んな取り組みを紹介してくださっていました。
五城目ではどんなことが起きているのか、既にたくさんの記事でもまとめられていますが、今回は私がどんな風に過ごしたのかまとめました。


3泊お世話になる宿

今回は、ADDressという多拠点生活できる住まいのサブスクにも登録されているお宅にお邪魔しました。

ここでは、さとのば大学という、地域に暮らしながら実践プロジェクトを通して学ぶ大学の学生が暮らしていました。
いわゆる、キャンパスは日本各地の地域で、地域の人と接しながら実際に何かプロジェクトを立ち上げて学んでいくスタイルが面白い!!

町を歩きながらビアガーデンへ。

着いて早速町をぶらぶら歩きながら案内してもらうことに。
その日はびあガーデンが開催されていて、まちの人がたくさん集まっていました!

6月上旬、19時頃。北欧のように日が長い。

今日が初五城目でしたが、まちの人が飲んでいる所にお邪魔することに。
わいわいしながら皆さん話されていて、皆知り合いなのかと思ったら、
「この人知ってる人?」
「え、あなたの知り合いじゃないの?」
と、初めての人とも同じテーブルで盛り上がっているような状況!
でも、「これが日常じゃないよ〜」と声を揃えて色んな人が言っていて、
私はまさにハレとケのハレの日に来ているのかなとも思いました。

「貸し棚おうみや」でちょっと休憩。

ビアガーデンが行われていた広場から数分のところにある貸し棚おうみやは、
色々なイベントが行われたり、貸し棚に自分の好きな本や作品を置くことができます。
6月のイベント案内を見させてもらうと、さとのば大学生が行うウクレレ会が行われたり、朝市に合わせて開かれていて、「何かやってみたい」時にやってみれたり、ひとやすみできる居場所になっているようでした。

この後地元の居酒屋でお酒片手に、五城目の方々と語らう夜を過ごしました!

五城目の名物、朝市

2日目は、五城目の名物、朝市でスタート。
500年以上の歴史がある五城目の朝市。
この日は年に一度の市神祭。
0,2,5,7のつく日に開催される朝市に加え、この日は色々な催し物が。

朝市をぶらぶらしながら、通りにあるお店も見てまわります。

こちらはその名も「ただのあそび場」。
豪華な設備があるわけではないけど、クライミングの壁があって
朝市に来た子どもたちが、本当に「ただ」遊びに来ていました。

クライミングの壁を登っていくとその上には、「ハイラボ」という場が。
主に10歳から18歳がテクノロジーを使って遊んだり、学んだり、色々なことを探求することができる、無料のテクノロジー拠点。
この日も、DJセットを前に音楽を作る子や、プログラミングと3Dプリンターを使って何かを作り出す子が。
作りたいものを作るだけでなく、実際にどんなものを作れば売れるのか考えながら朝市で出展できるようにするのも目標だそうです!!

このような場を見ると、受験勉強をがむしゃらにしてきた身としては、ある意味での機会格差というか、接種する機会の違いを感じました。
受験勉強する、最新のテクノロジーに触れる、楽器を演奏する、ゲームに没頭する…
ネットがかなり浸透している今は、私が学生の頃に比べれば、情報にアクセスしやすくて、やりたいと思ったらやれるハードルが下がっているのかもしれない。
でも、自分が置かれている環境や周りの大人が抱いている価値観によって接種する機会って違ってくるんだなぁ。と痛感。

都会にいると、「いかにお金を払って」とか「親の意識を高く持っているか」が大事、田舎はそもそもそんな機会すらないという固定観念があったけど、
面白いことをしようとしている地方には、日常の中に色んな機会を張り巡らせる可能性がある。そんなことを感じました。

みんなで対話する時間

そんな素敵な機会のもう一つに巡り会えたのは、
いちカフェで行われたまちのヒーローアカデミアというイベント。
1限と称して、国際教養大学国際教養学部准教授の工藤尚悟さんによる対話型模擬授業、「学校って、なんで行くの?」が開催されていました。

尚悟さんは、まさに朝ドラ「虎に翼」の「はて?」ならぬ、
「で?」(=それを学んでだからどうなる?)という疑問を学校での勉強に抱き、
ホームスクーリングをされていたそうです。
そんな工藤さんから発せられる問いが「なんで学校に行くの?」。
その場に集まった子どもや家族、地元の人などが対話を通して考えていきます。

このイベントで印象的だったのは、尚悟さんがしっかりと対話の環境設定を行ってくださったこと。「学校に行くのがいい、悪いという話をするのではなく、あくまであなたは何を考えるか」。だから、参加していた子どもからは、素直に「学校にいく理由がわからない」という意見が出ました。私は必死にいい答えを考えようとしていましたが(笑

もう一つ印象的だったのは、「勉強する方法ってどんなことがあるかな?」という問い(このイベントで使われた問いとは少し言葉を変えていますが)に対して、「Google、知ってる人に聞く、本…」などが上がる中で、一つも「対話する」という方法が出てこなかったことです。
「人に聞く」も近いことだとは思うのですが、対話って双方向。今まさにこの対話をしながら十人十色の考えを知ったり、新たな価値観を学んでいるのに、対話する、議論するというのが(私からも)出なかったのはなんだかショックでした。
対話が大切と思いながら、そうやって「学んだ」経験が少ないと出てこないんだなと思いました。

だからやっぱり、同じ場に色んな人がいて語り合う、そんな空間ってとても大切だなと思いました。

<後編へつづく>


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