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(011) 網野善彦・宮田登『歴史の中で語られてこなかったこと おんな・子供・老人からの「日本史」』
2021年に書きかけていた記事です。
網野善彦・宮田登『歴史の中で語られてこなかったこと おんな・子供・老人からの「日本史」』(朝日文庫)
民俗学の宮田登との対談。
網野善彦も宮田登もなくなってからだいぶ経つ。
もともと20世紀末出版で古いし、今までの類書と比べても〈網野史学〉にいまさら新しい発見はない。
しかし、同じようなものに繰り返し触れることで、時代の捉え方というか見え方というか、なんつーの、そういうのが自分の中でふつふつと発酵する感じが好き。
文書資料上に現れにくい人たちがどんな生活をしてきたのか。どうしても目に見えやすいもので判断してしまうけど、地味で(ある意味)面白くないこと、当時当たり前だったことを地道に掘り起こしていくことで、今まで見えなかった歴史の実相が見えてくる。
網野善彦をよく知らない向けに、宮崎駿の『もののけ姫』や隆慶一郎の一連の小説に影響を与えたと言っておこう。
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