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keiunji
20210422 ムラムラと欲情す。
年に一度か二度押し寄せる「ひたすら何かを永遠に書き続けたい欲」がやってきた。
ふと、吉田兼好の『徒然草』のことを思った。
「つれづれなるままに」で始まる序段を覚えている方は多いだろう。なのに他の243段を知らない人も多いだろう。儂もそうだ。
吉田兼好が「そこはかとなく書きつく」ったものを知ることは「そこはかとなく書きつく」したい儂にとってきっと良いことに違いない。
『徒然草』の現代語訳付きを角川ソフィア文庫で買った。
原文であればロハで読めるが、古文の知識がなく意味を理解するのに時間がかかってしまう。そこで現代語訳。
しかし、現代語を読んでも良く分からず、というより、おもしろく読めない。時代背景を含めた『徒然草』の位置付けとかコンテキストというか、そういうのをまったく儂が持ち合わせていない、理解していないからだと思う。単に肌に合わないだけなのかもしれない。
『徒然草』や兼行、訳者の方々が悪いわけではない。
「ちぇ、失敗したな」と思いながら、ネットを歩くと現代語訳をコツコツとされた方のサイトがあった。
序段からおもしろい。
むらむらと発情したまま一日中、すずりとにらめっこしながら、心の中を通り過ぎてゆくどうしようもないことをだらだらと書きつけているうちに、なんとなく変な気分になってしまった。
わははははは。
買った文庫の方は電子の海に沈めてしまおう。
「むらむらと発情した」のは「書きたい病」に罹患した儂のいまの状態に合っている気がする。きっと吉田さんも儂と同じ病だったのかもしれない。いや、きっとそうだろうと勝手に親近感を覚えつつ、読むことにした。
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