《分割版#1》ニンジャラクシー・ウォーズ【レスト・イン・スペース】
(これまでのあらすじ)銀河の彼方、地球連盟第15太陽系に属する3つの惑星は、突然襲い来たガバナス帝国のニンジャアーミーに制圧された。しかしここに、平和を愛し、正義を守らんとする人々の戦いが始まったのである。
「15番目の太陽が/変わらぬ光を注ぐ/変わり果てた3つの惑星に」
身長7フィート超の宇宙猿人は、ハイクを吟じながら第2惑星アナリスの大地を踏みしめ、第15太陽系の主星・グローラーへ手を差し伸べた。
「ポエット! バルー=サンは詩人だね」スマートな宇宙ファッションに身を包んだ青年が屈託なく笑った。
「わかるかハヤト=サン。若いのに感心だ」宇宙猿人バルーは大真面目に頷いた。「俺達デーラ人は大地を愛する。大地を愛する者はみな詩人よ……ン?」
ピボボボ、ピボボボ……電子音が鳴り響いた。バルーの背後に停泊する戦闘宇宙船の格納庫から、円盤状の超小型スペースクラフトが現れた。人体をカリカチュアライズしたような特異なスタイルのドロイドが、機体の大半を占める球形コックピットに収まっている。
「ポンコツめ。俺のセンチメントに水を差しやがって」バルーが不満げに呟いた。
ピボッ。万能ドロイド・トントはバルーのボヤキを無視して、サイバーサングラスめいた顔面LEDプレートに「 Λ Λ 」の文字を表示した。
『シケンヒコウ、ジュンビ、カンリョウ』
「スクラップからDIYしたとは思えねェな」戦闘宇宙船のタラップから、ジュー・ウェア風ジャケットの男が笑いながら降りてきた。武骨なシルエットの船名はリアベ号。男は船長のリュウだ。「そんな代物いつの間に作ってやがった、トント」
『ヒマヲ、ミツケテ、コツコツ、ト。モンク、アルカ』「ねェよ。そいつが役に立つならな」『テイサツキト、シテ、ツカエル、ゾ』
「上等だ。試験飛行ついでに、例のSOSの発信源を探してくれ。その、アー……円盤でよ」リュウは頭を掻いた。「名前が要るな」
「ハッ! トントのトンマ号でいいだろ」バルーが肩をすくめた。『バカ。センス、ナイ( \ / )』「ンだとォ!」
第1惑星シータにルーツを持つ宇宙猿人・デーラ人は、信仰に篤い反面迷信深い。血の通わぬドロイドとは、いきおい相性が悪かった。
「エット……スペース・ソーサーはどうかな。大昔の伝説に出てくる『空飛ぶ円盤』みたいだし」とりなすようなハヤトの提案に、トントは球形の頭部で頷いた。『ソレニ、キメ、タ』
邪悪なるガバナス帝国のニンジャアーミーと戦う彼ら三人と一体は、何者かの救援信号を追ってアナリスの地に降り立った。しかし、ガバナスの傍受を恐れてか信号は極めて微弱であり、大気圏内飛行による座標特定が不可欠。トントのDIY宇宙船は渡りに船であった。
ルルルルル……小型円盤は上昇を開始した。『スペース・ソーサー、テイサツニ、シュッパツ、スル』
「ガバナスの連中に見つかるなよ!……イテッ」手を振るハヤトの背中をリュウがどやしつけた。「ひとの心配してる場合か。奴らが次はどんな宇宙ニンジャ野郎を送り込んでくるか、わかりゃしねェんだぞ」
ハヤトは察して、表情を引き締めた。「インストラクションだね、リュウ=サン」「トントが発信源を見つけるまで、みっちりやるぜ。タイムイズマネーだ」「ハイ! オネガイシマス!」
ゴウンゴウンゴウン……全長数宇宙キロに及ぶカンオケめいた宇宙戦艦が、エテルに満ちた無限の大空間を突き進む。
「悪い知らせのようだな、イーガー副長!」
ニンジャアーミー旗艦「グラン・ガバナス」の広大なブリッジで、漆黒のプレートアーマーと黒マント、大角付きヘルムに身を固めた宇宙ニンジャが大音声を発した。
「アイエッ!?」ブリッジのエントランスで、ニンジャアーミー副長、ニン・イーガーはびくりと身を強張らせた。「アー、さすがは兄者」バツの悪い顔でコーガー団長に歩み寄る。
「皇帝宮殿建設現場に資材が届いてないんだとよ。輸送部隊を襲撃してる奴がいるらしい。このままだとまた工期が遅れるぜ」
「ベイン・オブ・ガバナスか」コーガーは怒りの形相で、腰のニンジャソードを引き抜いた。「リアベ号の反逆者どもか!」
「俺は知らんよ。クノーイ=サンとイワビト=サンに探らせてるから、聞くなら奴らに……アイエッ!?」イーガーの上半身が仰け反った。喉元に突きつけられたニンジャソードがギラリと光る。
「オヌシは! それでも! ニンジャアーミーのナンバー2かーッ!」
カラテ漲るコーガーの怒声はブリッジの空気をビリビリと震わせ、兄弟のマントを突風の如くはためかせた。『ピガーッ!』『ピガガーッ!』サイバネ化及び自我漂白済みブリッジクルーが火花を散らしてバタバタと倒れる。
「ま、待て兄……団長! 責めるならクノーイ=サンを」「責任者は! オヌシであろうがーッ!」『ピガーッ!』『ピガガーッ!』
『コーガー団長! イーガー副長!』
言い争う兄弟に、不気味な機械音声が割り込んだ。
「ハハーッ!」コーガーは瞬時にニンジャソードを収め、電撃的速度でドゲザした。イーガーがぬかりなく追従する。
カリカリカリ……ブリッジ壁面に据え付けられた黄金宇宙ドクロレリーフが、超光速通信波を受けて両眼のUNIXランプを瞬かせた。ガバナス帝国皇帝・ロクセイア13世じきじきの通信である。
『「モチを描いた紙を食べて飢え死に」というコトワザがあるのう』
宇宙コトワザに仮託して、宮殿建設の遅れを追求されている事は明らかだ。「ハハーッ! 毎度毎度! 申し訳ござりませぬ!」ゴキゴキリ! コーガーの関節が外れ、さらに深くドゲザする。宇宙ニンジャでなくば到底不可能な完全屈従姿勢!
「お待ちください!」イーガーは慌てて叫んだ。「近日中に必ずや、陛下のご満足のゆく宮殿を完成させて御覧に入れます! 今しばらく! 今しばらくのご猶予を!」
『その言葉に偽りないか』「誓って!」『完成せなんだら何とする』「私が信頼し全てを任せた、手練れの部下二名がセプク致します!」
コーガーは一瞬ドゲザを忘れて目を剥いた。この期に及んでなおマルナゲとは! 弟ながらなんたる鉄面皮!
『ムッハハハハ! 恥知らずめ』ロクセイア13世は通信回線越しに哄笑した。『よかろう。オヌシに免じて、特に工期の延長を許す』ドクロ両眼が愉しげに瞬く。『しかしイーガーよ。邪魔者は速やかに消した方が、オヌシの身のためであるぞ?』
イーガーは如才なく頭を垂れた。「ハッ! 肝に銘じます」『ムッハハハハハハ!』
UNIXランプが消灯した。通信終了。
「フゥーッ、まいったまいった。嫌な汗かいちまったぜ」イーガーはけろりとして立ち上がった。苦虫を噛み潰したような顔で、コーガーは弟を睨みつけた。「口先ばかり上手くなりおって」
「兄者に足りないところを俺がカバーしてるのさ」「皇帝陛下は! 何もかもお見通しだぞ!」「ダイジョブダッテ。イワビト=サンの手にかかれば、誰が相手でも一捻りよ」
イーガーは軽薄に笑いながら、ぶらぶらとブリッジから退出した。
色付きの風がふた筋、砂塵を巻き上げながら大地を駆け抜ける。チュイン! チュイン! それらは幾度も交錯し、甲高い金属音を響かせた。宇宙ニンジャ動体視力をお持ちの方ならば、ジュッテめいた宇宙ニンジャ伸縮刀が、超振動を放ちながら切り結ぶ瞬間を目撃できたであろう。
「イヤーッ!」カラテシャウトとともに、真紅の風が力強く跳躍した。未来的光沢の装束に身を包み、ゴーグルで目元を隠した宇宙ニンジャだ。「イヤーッ!」その手に構える伸縮刀を投擲!
「イヤーッ!」カラテシャウトとともに、白銀の風が流麗に跳躍した。未来的光沢の装束に身を包み、ゴーグルで目元を隠した宇宙ニンジャだ。「イヤーッ!」その手に構える伸縮刀を投擲!
「「イヤーッ!」」両者は空中で互いの伸縮刀をキャッチ、回転着地でザンシンを決めた。二人のクーフィーヤめいた宇宙ニンジャ頭巾が、アナリスの乾いた風にはためいた。
真紅の宇宙ニンジャは立ち上がり、ニヤリと笑った。「大分マシになってきたな、マボロシ=サン」「ナガレボシ=サンのインストラクションのおかげさ」白銀の宇宙ニンジャは爽やかな笑みを返した。彼らの声はリュウとハヤトのそれだ。
(((それでよい。一刻も早くハヤトを一人前の宇宙ニンジャに育て上げるのだ)))
ナガレボシのニューロンの奥底から、今は亡きセンセイ、ゲン・シンの声が響いた。苛酷な修行の副産物。エミュレータめいて再生される、師の人格の残響だ。
(ハヤト=サンのためにやってンじゃねえよ)宇宙ゴーグルの下で、ナガレボシは眉根を寄せた。(ゲン・ニンジャクランのためでもねえ。さっさと借りを返して、アンタから自由になりてェだけだ)反応なし。「チッ」ナガレボシは舌打ちした。
BEEP。BEEP。『ハヤト。リュウ。オウトウ、セヨ』彼らの手首に装着された腕時計型IRC通信機が、トントの電子音声を受信した。
「こちらハヤト。何かわかった? ドーゾ」応答するハヤトの姿は、一瞬にしてスマートな宇宙ファッションに戻っていた。ハヤガワリ・プロトコル。これを順守する限り、彼らの正体は99.99%秘匿される。
『ホクホクセイ、20キロ。レイハイドウ、カラ、SOSガ、デテ、イル』
「ヨイショ! ヨイショ!」「ヨイショ! ヨイショ!」丸太めいた土管やH型鋼を担いだ男達が足取り重く進むたび、乾いた地面に汗の滴が吸い込まれた。
「GRRRR!」「「GRRRRR……!」」その後にデーラ人の一団が続く。巨大な石材を鎖で牽引する彼ら宇宙猿人の顔にも、苦痛と疲労が色濃く浮かんでいた。
さらにその後ろ、その後ろ……様々な建築資材を運ぶ無数の労働者が、宇宙アリめいて延々と列を成す。シータ、アナリス、ベルダの3惑星から徴集された彼らの向かう先には、禍々しき台形シルエットのメガストラクチャーが墳墓めいて聳え立っていた。目下建設中のロクセイア13世宮殿である。
列の両脇にはフルフェイスメンポのニンジャトルーパーが立ち、宇宙マシンガンを手に睨みを利かせていた。ガバナス下士官が労働者達に随行しつつ叱咤する。「モタモタするな貴様ら! サボタージュ罪で死刑になりたいか! どうせ死ぬなら、名誉のカロウシを選べーッ!」
ここはアナリス最大の宇宙ホルスタイン放牧地、ダルゴダ草原。この一帯もまた、ガバナス・ニンジャアーミーの蹂躙をまぬがれる事はできなかった。
なだらかな緑の起伏は工兵部隊に掘り返され、無機質なモジュール倉庫が立ち並ぶ資材集積地と化した。滋養豊かな牧草は軍用車両の排気に晒され、無惨に枯れ果てつつあった。すこやかに草を食んでいた宇宙ホルスタインの群れは、一頭残らず食肉工場へ送られた。いずれ近いうちに、ガバナス高級将官の食卓に上ることになろう。
「アイエエエ……」資材を満載した木橇を引く労働者の一人が、足をもつれさせて膝をついた。「何をしておるか貴様ーッ!」「グワーッ!」ガバナス下士官に背中を蹴られ地を這うも、立ち上がる力は既にない。
「アイエエエエ……水……水をくれ……」譫言めいて懇願する男を、下士官は冷たく見下ろした。「フン。24時間シフト3連勤程度でこのザマか」
「頼む、水を……水オゴーッ!?」男の口にねじ込まれるレーザー拳銃!「役立たずにはこいつをくれてやる!」ZAPZAP!「アバーッ!」ナムアミダブツ!
「記録官!」ガバナス下士官は面倒臭そうに叫んだ。電子帳簿を手にした別の下士官がすかさず駆け寄る。
「カロウシ1名だ。記録しろ」「ハッ。ですが、今のケースは死刑に該当するかと」「放っておいても死ぬのを少し早めてやっただけだ。第一、ノルマを果たせなければ貴様も困るだろうが。エッ?」「…………」
「カロウシ1名だ。いいな」「……ヨロコンデー」
皇帝宮殿建設は神聖な事業だ。工事中のカロウシはいわば生贄であり、死者が多いほど宮殿の聖性は高まる。ゆえに現場では機械の使用を極力控え、カロウシ・ノルマの達成に注力していた。
「しかし」記録官が顔を曇らせた。「ここ数日、労働者の供給が滞っております。このままではスケジュールに影響が」
「構わん。我々が責任を持つのはカロウシ・ノルマのみだ」下士官は感情の鈍麻した顔で吐き捨てた。「宮殿が完成しようがしまいが、俺達のような非宇宙ニンジャ閑職軍団員の知った事ではないわ」
リュウとハヤトは大量生産厩舎ユニットの残骸に潜み、遥か向こうのジゴクめいた行列を窺っていた。
「厄介なモンに出くわしちまったぜ。礼拝堂はまだ遠いってのによォ」「困っている人を助けないのは腰抜けだよ、リュウ=サン!」ハヤトは咎めるように言った。「バルー=サンなら、きっとそう言うよ」
「わかってるよ畜生」リュウは苦虫を噛み潰したような顔で悪態をついた。「……しゃあねェ。行くぜ」「ハイ!」
駆け出そうとした二人の前に、「「「マッタ!」」」見慣れぬ一団が立ち塞がった。
思い思いのスタイルで武装した男達が剣呑な視線を投げる。彼らの手にある得物は、宇宙ショットガン、宇宙アサルトライフル、宇宙グレネードランチャー等々。全てガバナスの制式装備だ。
「ドーモ、ダンです」一団を代表して、鋭い目の男がアイサツした。「ドーモ、リュウです」「ドーモ、ゲン・ハヤトです」
「どこのどいつだ、てめェら。邪魔する気か」「それはこっちのセリフだ」挑発めいたリュウの言葉に、ダンは無表情で答えた。「何をッ!」気色ばむハヤトをリュウが抑える。「やめとけ。こいつはお前の手には負えねェよ」
「手出しをするな」ダンは部下達に命じ、一歩踏み出した。「ハヤト=サン、お前もだ」リュウも前へ。
両者はゆっくりと歩み寄り……宇宙タタミ2枚の距離まで近づいた瞬間、「イヤーッ!」「グワーッ!」ダンの先制パンチがリュウの顎を捉えた!
リュウはたたらを踏んで後退した。血混じりの唾を吐き、「おお痛ェ」不敵な笑みを浮かべる。
「おとなしく去るのだ」ダンは眉ひとつ動かさぬ。「バカ言え。パンチ一発でも借りは借りだ。返さずに帰れるか」「わからん男だ」
「わかってねェのはそっちだ! イヤーッ!」リュウはやおらトビゲリを放ち、ダンの顔面を襲った。「グワーッ!」
「イヤーッ!」地面に転がるダンを追撃! だが、「イヤーッ!」仰向け姿勢からのキックがカウンターめいてリュウの腹に入った!「グワーッ!」
「イヤーッ!」起き上がりざまに鉄拳を揮うダン!「イヤーッ!」迎え撃つリュウ!
壮絶な殴り合いが始まった。「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」「イヤーッ!」「グワーッ!」
「イイイヤァーッ!」リュウは僅かな隙を突いて相手の拳を捌き、カウンターめいたストレートを放った!「グワーッ!」
ダンはたたらを踏んで後退した。血混じりの唾を吐き、「……やむを得ん」軍用宇宙サーベルを逆手に抜いた。「命を落とすかもしれんぞ」
「ハッ! こっちのセリフだ」リュウも懐から金属製グリップを取り出した。ボタンを押すとスティック状の刃が飛び出し、ジュッテめいた宇宙ニンジャ伸縮刀に変形する。
二人は円を描くようにじりじりと動き、間合いを計った。張り詰めてゆくアトモスフィアに、部下達とハヤトは固唾を飲んで見守るしかない……その時!
「マッタ! マッタ!」
宇宙民族衣装を纏った男が駆け寄り、両者の間に割って入った。
「どけ、カミジ=サン」ダンの鋭い視線を、男は穏やかな微笑で受け流した。「どきません。仲間同士で戦う理由はありませんから」
「仲間? こいつは宇宙ニンジャだぞ。ニンジャアーミーのスパイかもしれん」「いいえ、彼らはリアベ号の乗組員。私の命を何度も救ってくれた恩人です」
武装集団がどよめいた。「リアベ号だって!?」「実在していたのか!」「人々を鼓舞するためにカミジ=サンが流した噂とばかり……」
「ドーモ、リュウ=サン、ハヤト=サン。ゴブサタしています」「ドーモ、カミジ=サン。随分仲間が増えたな」リュウは笑いながら宇宙ニンジャ伸縮刀を納めた。ダンも慎重にサーベルを降ろす。
「アナリス解放戦線と名乗っています」カミジは答えた。「今はまだ、ガバナスから鹵獲した兵器で武装するゲリラ部隊に過ぎません。ですが」ダンの肩に手を置く。「ダン=サンは私の古い友人で、アナリス防衛軍の戦闘隊長を務めていました。彼のインストラクションを得て、組織の戦闘力は目覚ましい成長を遂げつつあります」
「先程は失礼した」ダンが差し出した右手を、リュウは力強く握った。「お互い様さ。だが随分とキツいパンチだったぜ」「お互い様だ」「違ェねえ」
「アッ!」ハヤトが素っ頓狂な声をあげた。「ひょっとして、あのSOS信号はカミジ=サンが?」「ハイ。リアベの勇士の皆さんに、是非とも協力して頂きたく」
「味方同士となりゃ、話は簡単だよ」「ウム」リュウとダンは頷き合った。「解放した労働者の受け入れ準備はできている。あとは」「ガバナスのクソ野郎どもをブッ殺すだけか」リュウがニヤリと笑った。
「任せとけ。なんなら俺達にマルナゲするかい」「気持ちだけ頂こう」「言うと思ったぜ」
二人は早くも、長年の知己めいたアトモスフィアを醸し出していた。
【#2へ続く】
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