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試合のない日は「球辞苑」

試合のない月曜日は、NHKBSで「球辞苑」を見ながら少しだけ遅めの夕食をとる。オフシーズンは、ゲームのない退屈さをこの番組にずいぶん助けられる。とともに新たな発見の数々はプロ機野球観戦を一層楽しいものにしてくれる。といっても野球に関心のない人にとってはこれっぽっちも面白くない(と思う)のがこの番組。基本は1回ワンテーマ。勝った負けたや強いの弱いのは、とりあえずそこらのスポーツ番組にお任せして「ネクストバッターズサークル」や「見逃し三振」「ファウル」など、ひたすらピンポイントで野球という競技を一時間かけて掘り下げる。

「このテーマで一時間もつんですか」は枕詞。MCを務めるナイツ・塙の力の抜けた絶妙なスローカーブに名だたるゲストもつい手を出してしまう。多彩なデータとそれを裏付ける名手たちの証言の数々。レギュラー・エキスパートといえるポジションに里崎智也を置いたのは大正解。楽しい俺様ぶりを遺憾なく発揮してくれている。スピードワゴン小沢のひねりの効いた探りもいい。

大根ひとつとってもその品種は100種類以上、味も形もことごとく違う。素材を生かすのはその個性をいかに知るかにかかってくるが、その料理法の何と多彩なことか。左には左、右には右のような「固定観念」は百害あって一利なしということがよくわかる(もちろん状況次第)。何でも左派とか右派とかでしか論じられない人ってのもいるが、これはあくまで野球の話なので悪しからず。

ただシーズン中は、選手へのアプローチができないからか、オフ期間の再放送がメインになるのが残念なところ。二度見でも新たな発見があって楽しい(少なくともBIGBOSSより数倍野球への興味をかきたててくれる)のだが、何とか手立てはないものか。


見出しの画像は「arrowjp」さんの作品をお借りしました。

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