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フライを落球したのにエラーじゃない

どのように記録するのか一瞬迷うプレイが交流戦で起こった。

広島-西武 6回表西武の攻撃。一死満塁で代打中村剛也。打球は浅いセンターフライ。犠牲フライには少し浅いかもしれない。前進してきた羽月隆太郎はこの飛球をグラブに当てて落としてしまう。
ライトの鈴木誠也がすぐにボールを拾い二塁に送球、一塁走者は封殺。しかしその間に三塁走者はホームイン、西武に1点がはいる。

さてこのときの記録は?

失策を記録しない場合

センターは落球し、走者が進塁したのでエラーだと思ってしまう。しかし二塁で一塁走者を刺しているので、エラーにはならない。

9.12(d) 次の場合には失策を記録しない
(4) 野手が、ゴロをファンブルするか、インフライトの打球、送球を落とした後、ただちにボールを拾って、どの塁ででも走者を封殺した場合には、その野手には失策を記録しない。

よって、羽月にはエラーは記録されない。

犠牲フライを記録するかしないか

では、打った中村剛也の記録はどうなるのか?

9.08 犠牲バント・犠牲フライ
【注】 たとえば、1アウト走者一・三塁で、打者が右翼フライを打ち上げたので、2人の走者がともに自己の塁にタッグアップしていたとき、右翼手はこのフライを捕球し損じた。三塁走者はやすやすと得点したが、右翼手はただちに二塁へ送球して、一塁走者をフォースアウトにした。この場合三塁走者が、右翼手の落球または二塁でのフォースアウトを利して(フライアウトを利したのではない)得点したと記録員が判断した場合は、打者には犠牲フライを記録しない。これに反して、三塁走者は、たとえこのフライが捕らえられても、捕球後得点できた(フォースアウトまたは落球を利したのではない)と記録員が判断した場合には、打者には犠牲フライを記録する。

三塁走者はフライにより生還できたと記録員が判断したので、中村に犠飛が記録された。

今回のプレイが犠飛かどうかの判断は、非常に難しいと思う。浅めのフライだったので、センターが捕球したとしても三塁走者がスタートを切ったかどうかはわからない。

しかし、この犠飛が結局は決勝点となり、広島としては痛いプレイになってしまった。


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