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微妙な写経と美味な団子。

日光までドライブ。もう何度も訪れているところなので、1つ位はいままでと違うことをと奥日光・湯元温泉の温泉寺で写経体験なるものを。こういった宗教的経験はほぼ皆無なので、はたして事前と事後で何か心の変化は起きるのか。

この灯篭の並ぶ参道の奥に温泉寺は建っている。
本堂。ここで写経体験をする。

案内所で受付をすませ、本堂に案内される。体験料1000円也。御朱印とお焚き上げ料が含まれる。写経用紙を渡され並べられた長机の任意の席に座り、薬師如来像に見守られて臨む。所要時間は15分、とある。特に講話などがあるわけではない。

写経といっても、印刷された十六文字の薬師経第十大願の一説を下に敷き筆ペンでなぞるだけ。ありがたくもこの上なくお手軽な体験なのだ。小学1年生の国語の自習のような気分。うまくなぞろうとすることばかりに囚われて、邪念が取り払われ心が安定するなどという境地にはほど遠いまま終了。薬師如来の御朱印をいただく。納経した写経は、毎年八月八日に行われる「薬師講」において焚き上げられる。ちなみに十六文字とは「以我福徳威神力故皆得解脱一切優苦」。我が福徳(薬師如来)の偉大な力をもって皆一切の憂い苦しみから逃れることができる、ということらしい。どうもその道は果てしなく遠そうだ。写経のほか、写仏を選ぶことも可能。境内には源泉かけ流しの「薬師の湯」という日帰り温泉もある。

温泉寺のわきには、源泉のある湯ノ平湿原がある。久々に強力な硫黄のニオイに触れる。小屋には「温泉ガスが発生するので顔を近づけないで下さい」と注意書きがある。

湯ノ湖から流れ落ちる湯滝に移動。この滝は水量も豊富で、下の観瀑台から見上げる姿はむしろ華厳の滝より見応えがある。それにしてもさすがは標高千数百メートル、春とは名ばかりで奥日光はまだまだ寒い。山桜が満開。となりの茶屋で団子(美味くて大きい!)ときのこ汁をいただきひと息つく。こういう所ににこじゃれた店は不要なのだ。

湯滝。これぞ滝という音を聞く。
3組の団子三兄弟と、次の出番を待つ三兄弟。

湯ノ湖は5月1日のトラウトフィッシング解禁を静かに待っていた。当日の朝5時には打ち上げ花火と同時に一斉に解禁され、多くの釣り人たちが腕を競う。解禁日、釣り人たちで密集するその光景はなかなか壮観。

入念な点検を終え静かに翌日を待つボートたち。




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