#5 日本酒の未来を創るNFT
今日のPickUp2つ目は、大手金融機関が日本酒NFTを発行した記事。
三菱UFJ系・SBI系の大手金融機関が、日本酒の権利を所有できるプラットフォームづくりを開始しました。主には一般社団法人刻(とき)SAKE協会が認定した古酒や熟成酒を取り扱うようです。
日本酒の限界
ワインの市場規模40兆円に対して、日本酒は4,000億円に留まり100倍の差があり、その大きな要因として「資産性」の違いがあります。「資産性」とは、ビンテージワインのように「長く保有することで価値が高まる可能性があるもの」を表します。
日本酒は元来フレッシュさがウリのお酒であり、基本的には時間が経つと価値が下がります。そのため、ビンテージワインのような高価格帯の商品が生まれづらく、海外への輸送も難しいという課題があり、市場規模はなかなか伸びなかったのです。
NFTが日本酒の価値を高める
正確に言うと、NFTに限らず「ブロックチェーン」がビンテージ日本酒の可能性を広げます。これまでも古酒や熟成酒と呼ばれるビンテージ日本酒は存在しましたが、市場参加者(保有者や購入者)の数が少ないため、「買っても売れない、売っても安い」という状況でした。何より問題なのは、誰も「どんなビンテージ日本酒が高いのか?」を定義できていないことです。
しかし、今回の取り組みでは、刻SAKE協会が「高いビンテージ日本酒はこれ」という定義をした上で、一本一本の日本酒の情報をブロックチェーン上に刻み改ざんできないようにすることで、市場参加者が安心して買えるような設計を実現しました。こうすることで、購入者は安心してビンテージ日本酒を買えるようになります。
日本文化の象徴でもある日本酒業界で、お金が余ってる人(日本酒好き)と、お金が足りない人(日本酒蔵)のマッチングが生まれたのです。日本酒だけでなく、他の日本文化の発展にも寄与するスキームとして注目していきたいと思います。
以上
参考文献
気ままに更新をしています。マーケティング、フィンテック、スポーツビジネスあたりを勉強中で、関心があう方々と情報交換するためにnoteはじめました。サポートいただけると力がでます。どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m