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どこにエネルギーを向けていいのか分からない状態

90年代に引きこもりをやってました。

あんまりやることがないんで、NHKラジオの「基礎英語」をやることにしたんです。
洋楽とかが好きだったんで、アメリカとかイギリスは漠然と憧れてました。

ああいうのって、でも、1年カリキュラムが組まれてるんで、それをやってるうちは、すごく気持ちが安定するんです。

「今日は、レッスン47だ」とか「今日はもうレッスン98だ」とか思うと、なんか成長してるというか、前に進んでる感は、引きこもりの分際でしかないにせよあったんです。

たった、1年でも「これをやる!」とかいうのがハッキリ(?)してるのは、それなりに安定をもたらすんです。

で、僕の場合、引きこもりをやめて、一応、社会復帰(正社員とかじゃありませんけど)をしたんですけど
外の世界へ出ると、ノイズも多く拾ってしまうんです。

で、40をすぎると、くたびれてきたんで、本屋にもCDショップにもTUTAYAにも行かなくなって、インドアになったんですけど
スマホを持つようになって、さらに混乱するようになりました。
家に閉じこもっていても、すごい沢山の情報が入ってきますから

恋愛でもなんでも「これっ!」ってひとつ決ってる状態が安定をもたらすと思うんですけど
「これっ」ってものがないと、すごく場当たり的になると思うんです。

だから、いま、情報とか選択肢がありすぎて、なかなかひとつに絞れなくて
1年、トータルで何かに取り組むというより、その日その日(あるいは休日ごとに)ですごく場当たり的になるケースが増えてると思います。

たとえば、いま、個人が、フツーに動画配信や、個人ラジオを開設できますよね。
僕だって、視聴者が15人程度でよければ、noteでだって、7~8分の音声配信や5分ぐらいで終る動画配信だってできなくはないですよ。
1回でよければね。
158回とかはムリだけど。

noteも
「小説をやろうか」
「いや、占いのコンテンツが…」とか
「ウツ病とか、精神病理学を」とか
「洋楽のアーティストについて一席ぶとうか?」
「いや、写真はどうだ?」とか、なかなか方針が定まらないんですね。

で、いまの日本の多くの人の問題って
職業とか、性(恋愛・結婚)とかその他で、どの対象を選んだらよいのか分からない未分化のままかなりの齢になってしまう問題があるんだと思います。

決定打のようなめぐり合いや、関りがないままかなりの齢になってしまうんですね。

で、人間って、ひとりきりでブレイクできる人って原理的にいないと思うんです(殺人とか自殺を除けば)

たとえば、大学合格とかって、ひとつの節目ですけど
受験生がいくら努力しても、どこかの大学が、その努力を認めてくれなければ「合格」っていうブレイクは起こらないんです。

僕は、noteを始めて、それはひとつの決断で、有料noteをつくったのもひとつの決断で
で、その有料コンテンツを買ってくださった方がいて(100円ですけど)その方も(100円出すという決断)をしてくれたわけです。

どんな小さなブレイクも、最低2者の何らかの決断あってこその場合が多いですよね。

いや、はなしがとっちらかっちゃったけど

まぁ、そんなこんなで
1年、NHKの語学ラジオを聴いてた頃は、まだよかったなぁ……なんて、老害おじさんっぽい嘆息をついてしまいましたが

1年何かをやるって、意外と結構難しいことで
僕が、英語を1年(実際は5年くらいだけど)やれたのも、いまでは悪評高い(?)NHKが語学講座をオーガナイズしてくれたからっていうのもありますね。

うん、で、だから、もうかなりいい齢になってる自分も含めて
あまりにもいろいろ選択肢がある中で
その中から、場当たり的に、その日の気分でやることをチョイスしてたりする人は、社会的な場所では芽が出にくいだろうなとは思います。

中華の王様、陳健一になろうと思えば、
「今日は、中華というよりフレンチだよな」とか言って、脇見をしてると難しいでしょう。

先日亡くなった、創価の池田大作さんも、かなり早い時期に(創価学会)を選択したんでしょう。

だから、極端なはなしだけど
そういう「中華料理の王」とか「創価学会のドン」とか
それで大成しようと思う「これっ!」って特定のモノには出会えない人は
ぶっちゃけ、その間だけでも組織に従属して生計を立てるのが無難っちゃあ無難なわけでしょうね。

それがムリなら、生活保護や給付金や年金をもらうとか

まぁ、そんなこんなで、どこにエネルギーを向けていいか分からないまま歳月が過ぎて行く人が増えそうな予感です。

それは、ひとつには、人がお互いの空気を読むようになって、相手の事情を慮って、深いかかわりを避けるパターンが増えたからっていうのもあります。

で、いまは被害を訴えるのが半ばブームでもあるので
それに臆した人々は、ますます関りに及び腰になるのかもしれません。

アレルギーっていうんでしょうかね。

今日は、どこにエネルギーを向けていいか分からない状態の人が増えるのでは?
というはなしでした。

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ここまで読んでただき、ありがとうございました。

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