とっさの英語に強くなる3つのコツ
新刊『have do getで英語は9割伝わります!』の発売を記念して、本書の「はじめに」と冒頭を公開いたします。
日本人は世界一英語に向いています。
あなたの英語への誤解が解けて、苦手意識が消えるまで、何度でも言います。
日本人は世界一英語に向いているし、英語は必ず話せるようになります。
と、大層なメッセージから自己紹介を始めてみました。
みなさんはじめまして。著者のジュリアーノ熊代です。
私は2011年の開業以来、マンツーマンで主に大人の方を指導してきました。最初はカフェの一角の席をお借りして。
途中から、東京の表参道にオフィスを持ちました。教えるかたわらNHKの番組の翻訳や、ミスインターナショナル世界大会での通訳など、英語を使って様々な仕事を行ってきました。
その中で、様々なノウハウが積もり積もって、本が出るに至りました。
今では「先生」と呼ばれる私ですが、元々の英語力は本書をお読みのあなたよりも、ずっとずっと低いものでした。
じつは、私の父も英会話講師です。
ところが、あまりに不真面目で学習意欲のなかった私は、父を何度も失望させました。
文法も暗記も大嫌いで、高校の試験では赤点を取りました。外国人に言われた言葉がわからず、電子辞書で調べてようやく「マヌケ」という意味だったと気付く。そんな残念な学生でした。
このような低みからスタートしたことが、私の強みにもなりました。多くの英会話講師が通常は見過ごす「当たり前だけど、当たり前じゃないこと」に気づけたのです。
* 高校の小テストで全く思いつかなかった英単語たち。でもそれらは、過去にアニメで見て知っていたこと。
* 留学先のアメリカで、クラスメイトの言うことはいつも全然聞き取れない。なのに日本の漫画の話題だと、急に話についていけること。
* 新しく覚えた文法は、自分が使ったあとだと、聞きとり力も上がること。
* 単語がわからない時、電子辞書で調べるよりも、言い換えたほうが早いし会話が楽しいこと。
これらは「英語ができる人」からすると当たり前です。しかし私は、ひとつひとつ深い実感を伴いながら習得し、ちょっとずつ上達していきました。
こんな劣等生だった私を、今では「先生」と呼んで、時間を割いてお金を払ってくださる生徒さんたちがいます。
私はどうにか恩に報いようと、生徒さんが限られた時間の中で効率よく上達する方法はないか探し続けました。
そこで、過去の個人的な挫折や経験に多くのヒントがあると気づきました。上手くいった経験からは、成功の要素を。上手くいかなかった経験からは、失敗の理由を。
その過程で、バラバラのノウハウが整理され、パターンが見つかり、汎用性が高まり、メソッドとして成立しました。
このメソッドは、元英語弱者だった私を「先生」と呼んでくれた、日本人の生徒さんのおかげで作れたものです。
だから私はこのメソッドを「ヤマトイングリッシュ」と呼んでいます。
ヤマトイングリッシュは、誠実に聞こえます。
ヤマトイングリッシュは、ネイティブも驚く語彙を自然に使いこなします。
ヤマトイングリッシュの文法は、わかりやすく、誤解されにくいです。
ヤマトイングリッシュは、トラブルにも強いです。言いたい単語をド忘れした程度では、会話は止まりません。
もし英語に悩む誰かを少しでも救えるなら。
もし英語が難しくてつまらないものだと思っていた人が、楽しくて役に立つと気付けたなら。
本書によってあなたの夢が叶うなら、こんなに嬉しいことはありません。
私が辛い思いをして登った山を、次はあなたが登らないといけません。
でもあなたには、私が見つけた一番楽なコースをガイドします。
道中で疲れたら、何度だって背中を押して差し上げます。
大丈夫です、日本人は世界一英語に向いています。
さぁ一緒に、ステキな景色を見にいきましょう!
とっさの英語に強くなる3つのコツ
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イラスト・市村 譲
記事作成・編集部杉山亜沙美