恭賀新年
去年今年貫く棒の如きもの 高浜虚子
新年あけましておめでとうございます。
新年を迎えると毎年、虚子のこの句を口ずさみます。
これほど時間の真理を簡潔に喝破した句を私は知りません。
さて、去年は私にとって出会いと別れの年でありました。
コロナ禍以降、元来の物ぐさもあって、人とのつながりが薄くあわくなっていたのですが。仕事の上でもプライベートでも、なつかしい人からの連絡やお声がけをいただき、錆びついていた時計のぜんまいをひと息に巻き戻したような、止まっていた時間が動き出したような驚きがありました。
また、何よりうれしかったのは、noteでご縁をいただいた幾人かの方々とお会いする幸運に胸がおどった年であったことです。
縁とはつながるものであり、可能性を結ぶものであるのだと――そんなことを噛みしめた去年でした。
さて、新年の抱負をと意気込んでみたのですが、情けないことにまっとうできた試しがありません。ですから、また有言不実行に陥るかもしれませんが。今年は『月獅』を完結させたいと思っています。いえ、強い気持ちで完結させる所存です。(なにしろ、いいかげん長くなりすぎですから)
そして、冒頭だけで書き散らしているものが五篇、頭のなかの構想だけのものが三篇ほどあるのですが、それらの全部は無理でもいくつかを形にしたいと願っています(←すでに気弱)。
きっと今年もまた、皆さんのパワーに圧倒されることでしょうね。
どうか細々とでも、この縁をつないでいただけると幸甚です。
去年と今年を貫く棒のようなご縁を――。
晴天の清気に満ちたあらたまの新年に、よろしくお願い申し上げます。
サポートをいただけたら、勇気と元気がわいて、 これほどウレシイことはありません♡