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大河ファンタジー小説「月獅」

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天卵を宿した少女と、天卵の子の物語です。
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#眠れない夜に

大河ファンタジー小説『月獅』6   第1幕:第2章「天卵」(3)

第1章「白の森」(全文)は、こちらから、どうぞ。 前話(『月獅』5)は、こちらから、どう…

deko
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大河ファンタジー小説『月獅』7     第1幕:第3章「森の民」(1)

第1章「白の森」<全文>は、こちらから、どうぞ。 第2章「天卵」<全文>は、こちらから、ど…

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大河ファンタジー小説『月獅』8   第1幕:第3章「森の民」(2)

第1章「白の森」<全文>は、こちらから、どうぞ。 第2章「天卵」<全文>は、こちらから、…

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大河ファンタジー小説『月獅』9   第1幕:第3章「森の民」(3)

第1章「白の森」<全文>は、こちらから、どうぞ。 第2章「天卵」<全文>は、こちらから、…

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大河ファンタジー小説『月獅』10  第1幕:第4章「蝕」(1)

第1章「白の森」<全文>は、こちらから、どうぞ。 第2章「天卵」<全文>は、こちらから、ど…

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大河ファンタジー小説『月獅』11  第1幕:第4章「蝕」(2)

第1章「白の森」<全文>は、こちらから、どうぞ。 第2章「天卵」<全文>は、こちらから、…

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大河ファンタジー小説『月獅』12  第1幕:第4章「蝕」(3)

第1章「白の森」<全文>は、こちらから、どうぞ。 第2章「天卵」<全文>は、こちらから、どうぞ。 第3章「森の民」<全文>は、こちらから、どうぞ。 前話(『月獅』11)は、こちらから、どうぞ。 第1幕「ルチル」第4章「蝕」(3) * * * * *  二刻ほど走ったろうか。かすかに潮の香のようなものが、鼻先をかすめた。 「停まって!」  ルチルが叫ぶ。 「どうした。あと半哩ほどで岬だぞ」  シンが漆黒のたてがみをあわてて引く。 「だからよ」  言いながらルチルは馬から降

大河ファンタジー小説『月獅』13   第2幕「隠された島」第5章(1)

いよいよ第2幕をスタートさせます。 お楽しみいただけると幸いです。 * * * * * …

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大河ファンタジー小説『月獅』14   第2幕「隠された島」第5章(2)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(『月獅』13)は、こちらから、どうぞ。 …

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大河ファンタジー小説『月獅』15   第2幕:第6章「孵化」(1)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(『月獅』14)は、こちらから、どうぞ。 …

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大河ファンタジー小説『月獅』16   第2幕:第6章「孵化」(2)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(15)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「…

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大河ファンタジー小説『月獅』17   第2幕:第6章「孵化」(3)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(16)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「…

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大河ファンタジー小説『月獅』18   第2幕:第6章「孵化」(4)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(17)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「…

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大河ファンタジー小説『月獅』19   第2幕:第7章「もうひとつの卵」(1)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(18)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」第7章:「もうひとつの卵」(1) 「ソラ、引っ張っちゃだめー」  丸太小家にはにぎやかな叫び声が響き渡る。風が笑うように吹きすぎる。  ディアの阻止もむなしく、麻袋から小麦粉が散乱し床に白い山を築く。傍らで双子がきゃっきゃっと笑い声をたてて粉まみれになっている。二人は粉を手ですくっては撒き散らす。ふわりと浮いた粉がきらきらと光る。陽の光によるのではない。双子たちの躰がぼうっ