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琥珀の夏 感想レビュー

※この記事は前半にこんな感情になるよというレビュー、後半に一部ネタバレを含みます。🙇🏻

読んだ本はこちら↓

https://bookmeter.com/books/17990418

まずは、
「辻村さん‼︎‼︎」
ってなった。

私は辻村さんの感情表現の文章がずっと大好きです。そのため、全部の本を買って読んでる作家さんでもあります。
あの時わたしが感じていた気持ちって「言葉にするとこれだ!」とか「わかる!」ってなる瞬間が堪らなく好きです。

今回読んだ『琥珀の夏』もそうでした。
①こどもの時と大人の時の語り口調や言葉遣い、ひらがなにしたり、分かりやすい。
②「おい、そこで次の時間軸もしくは他の登場人物の視点行くな!」というタイミングが絶妙で読み進める加速がすごい。
③こんな展開じゃないかと推理して読み進めるが、良い方に外れる。


ここからネタバレあり🙇🏻🙇🏻🙇🏻

琥珀の意味は何だろうと考えながら読んでいたのですが、

「ミライの学校という組織の中に彼女たちを閉じ込め、時を止めて、思い出を結晶化しているのと同じことだ。琥珀に封じ込まれた、昆虫の化石のように。」
引用:『琥珀の夏』辻村深月著/p353

こういった意味が文中にありました。

たしかに無意識に思い出を美化しているところってあって、それを琥珀に閉じ込めるみたいにと表現することに感銘を受けました。

あとは法子が自分の娘の感情を自身の子ども時代の経験からわかるよと受け取る等身大としての親を感じました。また、いろいろな葛藤から助けを求めてよかったんだ、泣いてもいいんだと子供や夫から受け止めてもらう姿も印象的でした。

バレーボールを題材にした「ハイキュー‼︎」という漫画の中で、武田一鉄先生の言葉を思い出しました。

選択が正しいかどうかってとても不安だし、間違うことだってあるし、正解がないものもある。
でも頼っていいとか、言ってよかったって経験ってあるし、それを受け止めてもらえた時って、肯定感を得られて、自信にもなるなぁと。

あっとっっという間に読んでしまう琥珀の夏‼︎おすすめです‼︎

以上、読んでいただきありがとうございました‼︎

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