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飲食店スタッフの自己肯定感って?

よくある話ではあるのですが、上司が繁盛店視察にスタッフと一緒に行って、一緒に飲みながら話をしてると、スタッフが「その店の悪いところばかり見つけて」言う。とか、「うちとはスタイルが違う」とか、またこの本いいよとかこの映画いいよとか、おすすめしてもまた「悪いところばかり」探したり、また「スタイルがちがう」と言われたり。

良くありますよね。
せっかく店長や上司が良かれと思ってよい店や勉強になる話しをもっていっても全く興味を示さない、すべてスタイルの違いにされる。

でもそんなところで、「お前の繁盛店視察は間違ってる」とか「繁盛店視察の仕方」とか「職人は繁盛店視察ができない」とか言っても始まらないんです。なぜならゴールはみんなでよい店にするということだし、その人に一緒の方向を向いてもらいたいから、

私はあなたの力を必要としている

から。

いくら上から押さえつけても難しいんです。
私も昔コンサルの方から「お前の視察はなってない」って言われました。
結構ショックで涙ながらに電車で帰ったのを覚えています。
あの時は悔しかったな~(涙)
あの時は悔しかったな~(笑)
あの時は悔しかったな~(呪)

もともとは繁盛店視察なんて最悪だったし、いくら繁盛店にいっても悪口しかいいませんでした(笑)
でもその頃は「こんな店良くない」と思っていたのではなく、「視察の仕方がわからなかった」のです。その店の良いところ、繁盛している理由を自分なりに探していたのですが、どうしたらよいかわからなかったので、「この店が繁盛している理由がわからないです」と言ったら

「お前の視察はなってない」

と言われました(笑)
いや、もう気持ち的には素直に受け入れていたんですけどね(笑)
まあ確かに私の言い方にも問題ありますね。

自分がそんな感じだったので、スタッフの人たちがなぜ繁盛店視察ができないのか?(私がどうしてできなかったのか?)
では店長や上司はどうしたらよいのか?
ということをずーーーーーーーーと考えていました。
答えは二つ。

①そもそもの信頼関係
②その人の自己肯定感

両方とも自己肯定感にくっついているのですが、まずは②の人の自己肯定感のほうをベースに話をすると、そもそも料理人って自己肯定感の低くなりがちな職業な気がしていて、とくに私のようなドロップアウトした料理人からは特にそう見えます。
料理って楽しいし、クリエイティブだし、美味しいし。だから大好き(食べるの)でもなかなか満足いく料理ってできないですよ。
「理想と現実」
今でしょ!っていう料理があるんですよね、もう、今しかないんですよ。
でもその時にお客さんに食べさせることができない、だってオーダー入ってないから(笑)
「理想と現実」
10数人を回すのであれば結構いい料理出せるんだけど、50人とかはやっぱり大変です。
「理想と現実」
そしてさらに、努力して努力して美味しい料理を作ったのに、お客さん来ない………
「理想と現実」

それはしょうがないですよね。
だって調理師学校だって、今までのお店だって「料理をおいしくきれいに作ること」しか教えてないから。
どうやってお客さんに来てもらえるか?なんて教えられてない。

その状況で「職人はだめだ」とか「繁盛店視察は~」なんていっても仕方ないし不毛。

なのでよい繁盛店視察をするには「みんなで自己肯定感をあげる」ということをしないといけません。

前回も話した通り自己肯定感をあげるには自己認識、自己開示や小さな前進が必要ですが、自己認識を助けるうえでものすごくためになった記事がこちら↓

「斜に構える構えないを一分ごとに切り替えるとどうなるか」


これはタピオカドリンクを目の前にして男女3人が斜に構えたり、構えなかったりするのですが、文章も面白いし、画も面白い。是非。
https://dailyportalz.jp/kiji/sya_ni_kamaeru-kamaenai

デイリーポータルZの記事ですが、面白いし、めちゃめちゃ勉強になった。
私も斜に構えるタイプなんですが、まずは斜に構える自分と構えない自分がわかる。
ということは何かのスイッチによって「構える」「構えない」は決まっているわけです。
そもそも「構えるスイッチ」が入っている人もいるし「構えないスイッチ」の人もいる。
またそれはなぜなのか?どういうシチュエーションでそれが自分に起こるのか?もみんなで話せると、自己認識や自己開示につながり自己肯定感をあげることにつながるかもしれませんね。

料理をおいしく作ろうと努力している職人さんほどこの斜に構える傾向が強いように思います。
なぜなら、自分との努力の方向性が違う。これを正しいといわれると自分が正しくないといわれているように感じる。

自分の努力<相手の努力

こういう構図でに頭の中で二択なっちゃう。
または考え方が受け入れられない場合(スタイルが違う)

自分の考え方<相手の考え方

二択になる。

でも店長や上司が求めているのはただ単にそのお店のいいところを見つけてうちの店に取り入れようというだけなんだけど。

今現在自分のお店を良くしようと努力しているスタッフさんは特に二択で考えてしまいがち。

間違えやすいのは「褒められてないから」という褒めればいいということをいう方もいるのですが、それはちょっとどうだろ?と思っています。
もちろん褒めることも重要ですが、現状(方向性が違う状態)で褒めても全く良い方向にはいかず、ただ根が深くなるだけなので、そこは良く考えたほうが良いかなと思います。

と、いうわけでスタッフと上司が楽しく繁盛店視察をするには、まずみんな(上司も含め)で、自己認識をして自己開示をしながら、繁盛店で酒を飲む

ということでどうでしょうか!

~飲食業は人財共育業~
株式会社サニーワークス
横須賀 健

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