
読書会の可能性が広がるキセキ
私の好きなアーティストの楽しみ方。
曲をきくこと。DVDをみる。
カラオケで思いっきり歌うこと。
ライブにいくこと。グッズを買うこと。
それで十分に楽しめていた。
そのつもりだった。この読書会を体験するまでは。
私は、コミュニティを実戦で学ぼうとコルクラボに2017年7月から参加している。小松成美プロジェクトで、第2回の「それってキセキ」読書会が開催された。すごいすごいと聞いていたので、どきどきしながら運営側で参加。
全国から40人近いみなさんが、ブックラボトーキョーにあつまった。
今回、参加できないけれどと、始まる前にもってきてくれた。どれだけの愛なんだろう。この辺りからテンションがあがっていった。
好きなアーティストの話をするのって、どこか恥ずかしい気持ちにいつもなっていた。今思うと、なんで布教するくらいの勢いじゃなかったんだろう。その頃の繊細な中学生の気持ちは、今となっては闇の中だ。できることなら、もう少しだけ取り戻してみたい。
この部分が好きって、みんなにいえたらどんなに楽しかっただろう。それぞれに好きなところがあって、同じでもうれしいし、違うことも、もちろんうれしい。共感の風があちこちでふいていた。
好きなシーンを教えてほしいと前もって伝えていたら、付箋がガラス細工のように貼られた本をたくさんみかけた。
ここの、こんなところに心を惹かれたと語り合う。あちこちから大きな声があがっていた。共感の嵐になっていた。
どんな感情が湧き上がったかを、メンバーの色別に、たくさんの付箋に書き込んでいる。
そして、この本の著者である、小松成美さんのトークコーナーが始まる。ここの話は聞きたいというリクエストが寄せられた。
HIDEさんが通った学校の坂道をのぼったり、ご家族へ伺った話など、取材のエピソードがぽんぽんと飛び出す。
さっきまでの楽しい話から、一気に感動があふれてくるエピソード。気がつくと、多くの人の目には涙が浮かんでいた。
まるでライブでバラードを聞いたときに、こみあげてくるような涙。
読書体験って、ただ読むだけじゃなくて、好きを伝え合い、共鳴できる空間だったんだ。
小松さん、素敵な作品を本当にありがとう。
参加してくださった、GRCReWのみなさん、本当にありがとう。
今回の読書会にはサブタイトルがあった。
「好き」を語って、「夢」を叶える。
透明下敷きにアーティストの雑誌の切り抜きを挟んでいたあの頃。ウォークマンは、学校にはもっていけない。おぼえた歌詞を頭の中で繰り返しながら、授業中、ルーズリーフに書いていた。
お小遣いで買った写真集を、家でじっくりと眺めた。コンサートフィルムビデオをなんども見た。
もっと、好きなこと語っていこう。
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