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山中康寛

西条に来て約1か月。山中さんは農業をIoTの力を使って管理する遠隔菜園サービス「CULMA(カルマ)」を展開していく。自宅で水耕栽培やキノコ栽培など家庭菜園をしていたという山中さん。以前から事業として農業に興味を持っていたそう。西条市の基幹産業であるにも関わらず、人手不足や収益低下で産業として衰退傾向にあるという農業。このCULMAにより、持続可能な産業としてのきっかけのひとつになるかもしれないユニークなシステムだ。

CULMAは種を植え、芽を出した苗を自宅で栽培。手間のかかる苗から先は地元農家さんが畑で育て、収穫物は自宅に届く、次世代の農業システムだ。CULMAにより家庭菜園に興味があっても自宅できなかった野菜作りが可能に。さらには自分たちが育てた苗はIoTの遠隔システムを使った管理ができ、安心して安全な野菜を食べることができるようになる。ほかにも食材の余った生ゴミは回収して堆肥化し、土に返すという。食材を購入することも処分することも、便利になった分ありがたさを感じられなくなっている現代。食材をつくるという循環のサイクルを体感することで、食を通して命や環境、健康への理解を深められ、教育面でも期待できるだろう。さらに土を触ることで心にも身体にも良い影響が生まれると、科学的な研究結果も出ているという。

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これにより利用者は自分たちで管理した安心の食材を食べられ、農家は安定的な収入を得ることができる、両者ともに利益のあるシステムが実現するという。現在は農家へのヒアリングなどして、この遠隔菜園サービスとしてのカタチを作っている段階だ。中でも一番の問題は農家の人手不足。農業の担い手不足は高齢化が原因だけではなく、収益を上げにくいことも原因と言われているそう。だからこそCULMAのシステムを使って、不安定と思われがちな農業を安定したビジネスになれるような、流れも作っていきたいという。今後はCULMAを広げていくためにも、農業をしたいという担い手の誘致や教育にも力を入れていく予定だそう。

農業の醍醐味は野菜作りも成功したり失敗したり、まるでゲームと同じという山中さん。そんな自然の恵みや厳しさを感じることも楽しみのひとつではないだろうか。そんな農業を自宅で気軽に体験できるCULMA。2020年には少しずつ試験運用をスタートする予定だそうで、順次モニターも募集を開始するそう。気になる方はぜひWEBをチェックしてみて→[culma.jp]

written by YASUKO http://yasu-k.com/


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