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これもコロナハラスメント

私は2020年末、つまり先月末で4年近く勤めた会社を辞めた。

辞めた理由は色々。よく離婚の理由で使われるけれど一言では言い表せないってやつだ。ちなみに離婚はまだしたことはない。

でも、最終的に私の背中を押したのは「コロナハラスメント」だった。それだけは間違いない。

コロナハラスメントとネットで調べると「感染者の多い地域(場所)から来ている人に対して嫌悪感を示したり、不当な扱いをすること」という意味合いのものがヒットするけれど、私の場合はちょっと違う。

違うというか真逆。

社長が「コロナは風邪派」だったのだ。正確に言うと「コロナはマスメディアが作り出した産物で、情報に踊らされている馬鹿な民衆になってはいけない派(陰謀説信者)」である。

もちろん何を信じるのかは個人の自由だし、「都市伝説・陰謀論」が大好きな人だということは知っているので、そういう思考自体は構わないと思っていたけれど、それを強要してくるとなれば話は違ってくる。

まず、こんな時こそ「集合する力が必要だ」という謎の主張により、昨年の4〜6月の2ヶ月でテレワークを解除。(2ヶ月間ほぼ完全テレワークでも業績は下がっていない)ちなみにオフィスの感染対策はなし。検温もなし。体調不良時のマニュアルもなし。今も個人個人で気をつけている。

そんな状況の中、私は夫がエンタメ系の仕事をしているため、昨年から定期的にPCR検査を受けなくてはならないのだが、あれは忘れもしない初めてPDR検査の時のこと。「もしも夫が陽性だった場合、おそらく私は出勤できなくなりますが、皆さんも濃厚接触者になった場合、会社の対応はどうなりますか?」と尋ねると「えー、それで陽性が出て急にみんな来られなくなったら、うちの会社潰れちゃうじゃん!」と苦笑いする社長。

「プッチーン!」

その瞬間、堪忍袋の緒が切れたのか、怒りメーターが振り切れたのか…とにかく頭の中でそういう音がした。

私の夫がPCR検査を受ける必要があることは事前に伝えていたし、濃厚接触者や感染者が出た時にどうすべきか、考えるのは経営者の仕事だろ!!!

あの瞬間、私はこんな人の下で働いていて、自分の時間を無駄にしていると思ってしまったのだ。

その後もコロナハラスメントは続き…

8月が期末ということで9月には決起集会という飲み会が開催されたのだが、夫の仕事のため感染リスクがある場は避けたいと申し出ると、「お互い平等に共働きなのに、そういう時は結局旦那さんの仕事が優先されるんだね」とのこと。あまりにも想定外の言葉だったので「そうですね」と返すのが精一杯だった。

最終的には年末に送別会と忘年会を兼ねたいから出席してくれと言われる始末。いやいや忘年会やるんかい!と心の中で突っ込んで、当然遠慮させていただいた。ちなみに「年末祖父母のいる実家に帰省したいから、感染リスクを避けたいので欠席したい」と言った後輩は、個別に呼び出されて説得されたらしい。洗脳かよ。

感情的になりすぎて、だんだん口調が乱れてきてしまっている(苦笑)

とにかく、こんなコロナハラスメントもあるということを書いておきたかった。うちの会社以外にもこういうことあると思うのだけれど、これって少数派なのだろうか。

このご時世「どの情報を信じたら良いのか」その正解はないのかも知れないが、「誰を信じるのか」「自分が後悔しないためにどうしたら良いか」は常に自分に問い続けていきたいと思う。


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