Mr.children 「深海」
「深海」というアルバムは1996年にリリースされた5枚目のオリジナルアルバムである。
自分が音楽を聴き始めた時最も聴いたバンドがミスターチルドレンだった。かなり前「肉」と「骨」というタイトルベストアルバムがリリースされたがそこら辺の曲は殆ど知っている。
自分はアコースティックギターもその時期に買い、彼らの曲を弾き語ったりしていた記憶がある、その時に自分も基本的なギターコードを覚えた。
そして「深海」は自分が彼らのオリジナルアルバムの中で「ボレロ」についで最も聴いたものだった。
1996年というとイギリスではオアシスがネブワース公演を終え「現象」を起こしていたが、日本で「現象」を起こしていたのはミスターチルドレンだった。
今の若い人は知らないかもしれないが、この時期のミスターチルドレンのシングル、アルバムの売り上げは天上知らずだった、出す曲出す曲チャート上位に入り至る所で彼らの曲が流れていた。
自分もその流れに乗り曲を聴いていた、収録されている「名もなき詩」は何百万も売れていた、とはいえ90年代というのは「CD」という媒体が1番売れた最後の時代でミリオンセラーを連発していたのはミスターチルドレンだけではなかったが。
現在は「CD」という媒体は殆ど崩壊しているのでCDの売り上げ云々で人気が計れるものではないが。
このアルバムでは最も好きな曲は「シーラカンス」「深海」だ、「暗い海の底で生きている君に何の意味があるのか?」という曲だが、人間も生きている意味はないが…深い意味のある曲である。
「手紙」「ゆりかごのある丘から」は昔のフォークっぽい、「昔のフォーク」といえば「so let’s go truth」はボブディランを意識した声だ。
そして「ボブディランのようなプロテストソング」といっていいのかは分からないが「マシンガンをぶっ放せ」は政治的な詩を上手くポップスに落とし込んだ名曲、上手いです、自分もこういった曲を書いてみたいと思う曲。
「花」は「名もなき詩」の次にリリースされた曲だったが、当時初めて聴いた時に思ったのが「名もなき詩に比べて地味だな」と思っていた記憶がある、しかし良い曲であることには変わりありませんが。
「深海」は1996年にリリースされた彼らの「名盤」である。
…しかし自分はミスターチルドレンとかなり長い間離れていた時期がある、エレキギターを買い、最も歪んだエレキギターが全面に出ているジャンルであるヘヴィメタルやハードロック、パンクロックにハマっていたからだ。
ハードなサウンドのバンドをかなり聴きまくった時期もあるが一周周り現在では自分も最近のアルバムを聴いている、勿論「相変わらず良い曲を書くな」と思う、ただ少し思うのは「深海」にあるような、例えば「シーラカンス」や「マシンガンをぶっ放せ」や「深海」のような「重さ」がないような気がする。
あまりにも「健康的すぎる」というか、あくまで個人的な感想だが。
やはり自分は「ミスターチルドレンの要素」だけではなく、ニルヴァーナのようなグランジロックやエレキ化したマイルスのような「危なさ」や「エレキギターを全面に出した曲」も必要な要素だったりする。
とはいえハードなサウンドばかりでもやはり疲れるので自分には両方必要だったりする
最近若い人の間ではバックナンバーがかなり人気みたいだが(多分?)実はバックナンバーも聴いたことがある、「センチメンタルなラブソング」が多い、自分はその手の曲は嫌いではないが…
ミスターチルドレンとバックナンバーを聴き比べるとやはりミスターチルドレンの方が曲のテーマが広くスケールが大きい気がする、例えば「es」や「tomorrow never knows」のような曲はバックナンバーにはないと思う。
それが悪いといわけではない、むしろ両バンドに違いはあって当然だし、それはそれで良いのだが。
ミスターチルドレンは90年代にブレイクしてから日本で現存するバンドの中で最も巨大なバンドではあるが、彼らより多くの支持を得るバンドはこの先存在するだろうか?
最近の日本のアーティストやバンドについてはあまり詳しくない、歳のせいか最近の新しいバンドを追いかけて聴く気にはあまりならないというのもある。
最終的に自分はジャズやクラシックを聴くような気がする。
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