フランクザッパを聴いて
フランクザッパのディスコグラフィーは膨大な数でその数はマイルスデイヴィス以上かもしれない。「フリークアウト」が実質的なデビューアルバムみたいだが、とりあえず映画が公開されたのと同時にリリースされた3枚組のベストアルバムを聴いてみたのだが。
「ヒット曲を書くことに興味がない」と周りが言っている通り「いかにもヒット曲狙い」のような曲は確かにない。
フランクザッパという人は特定のジャンルにカテゴライズされるような音楽性ではない、確かにロックやポップスもあるが、ジャンル分けできないような奇妙な曲もある。
他のアーティストと特に違うところは純粋なオーケストラ作品があるところだ、ギター、ベース、ドラム、そしてオーケストラをバックにというパターンが多いが、オーケストラだけだ。
フランクザッパの凄いところは譜面を書き指揮者をしてオーケストラに指示を出し、クラシック音楽を完成させてしまうところだ、これは普通のロックミュージシャンにはできないだろう。
フランクザッパという人はあまり音楽誌に載っていたイメージはない、そもそもジャンルが明確でないのでどこにカテゴライズしてよいか分からないかもしれない。
3枚組のベストアルバムを聴いたのだが、一聴して1番耳を引いたのは「マフィンマン」という曲だった、この曲はなんとなくキングクリムゾン的な匂いがし、やはり自分は「歪んだエレキギターの音」がどうしても好きらしい。
「スカンバック」という曲はジョンレノンもヴォーカルをとっている、フランクザッパのライブに飛び入りした時のものだろうか、オノヨーコ氏の奇妙な叫びも聴ける(笑)
当時ジョンレノンはオノヨーコ氏とともに前衛的な音楽も作っていた、多分その流れだろう、映画にもジョンレノンとステージに立つ映像があった。
やはりフランクザッパという人は大衆向けのミュージシャンではない、わかりやすい曲は殆どない、が自分はこれから聴いていく人であると思う、彼の音楽で特に聴いてみたいのはクラシックだ。
この3枚組のアルバムでは数曲だけ収められていただけだが、ロンドンとドイツのオーケストラと演奏されたものだ。
ここが普通のロックミュージシャンにはないところなので…まあ自分が聴いたのは「触り程度」なのでこれからフランクザッパという人の残した膨大な音楽を長い期間をかけてじっくりと聴いていきたいと思う。
そしてフランクザッパについて殆ど知らなかったので和久井光司という人が書いた「フランクザッパ攻略ガイド」という本を読んだが(ざっとだが)この本を書いた和久井光司という人はかなりの労力を使ったに違いない。
フランクザッパの膨大なディスコグラフィーをまとめるだけでも大変だが、しかも一枚一枚解説してあるが、この本を完全させるのにどのくらいの年月がかかったのだろう(過去に書いたレビューを引っ張ってきたのだろうか?わからないが)
最後のページの方にフランクザッパのパートナーであり、結婚相手だったゲイルザッパのインタビューがあり
和久井
「フランクザッパは常に″大衆に消費されないエンターテイメント″を追求していたように思うんです、彼の才能を持ってすればポップヒットを放つことは可能でありながら、それをしなかったのは彼が音楽やエンターテイメントに非常に真面目だったからだと思うんですが、いかがですか?」
ゲイル
「彼は自分が聴きたいものをやっていたから、金儲けのためやヒットをするために妥協することは無かった、観客の耳を教育することに興味があったから」
らしい。
確かにフランクザッパの音楽を聴けば「ヒット狙い」の曲は殆ど…無い(笑)
しかしそれがフランクザッパなのだ。
そういえばジャズはある程度聴いたが純粋なクラシック音楽はまだ聴いたことがない、そもそも一体どこから聴けばよいのだろうかと悩むところである。
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