Charlie Parker「on dial vol1」

チャーリーパーカーが現れるまで、ジャズはスイングジャズが主流だったが、彼は今までになかったジャズ「ビバップ」を生み出す、しかし彼が何に影響を受けてどうしてこういった奏法を初めたのか、明確には分かっていない。

マイルスが例えば「モード」などの奏法を初めた理由やきっかけは明確に分かっている、しかし「ビバップ」の起源はチャーリーパーカーだということだけだ(色々説はあるが)

「ビバップ」は当時音楽(ジャズ)として認められてはいなかった、「チャイニーズミュージック」つまり「訳の分からない音楽」と言われた。

チャーリーパーカーという人は無茶苦茶な人で酒や麻薬に溺れて兵役からも弾かれ、不良達の頭だったらしい、金欲しさに当時同居していたマイルスの服を質に入れたりしていたらしい。

逆にそういった破天荒な人物だったから新しいものを生み出したのかもしれない。

「既存のルールなんか知ったことじゃない」



…試しにビバップというのをギターで弾いてみようしたのだが、ポップスで使うコードも使うにしても、普段あまり使わない複雑なコードを使い、それが目まぐるしく変わり、それに合わせてアドリブを取って行くという形になる。

運指がメチャクチャ速い、メタルにはギターバトルがあるが、これもバトル的要素が強い、1940年代にこんなことをやっていたのかと軽いカルチャーショックを受けたが、自分にはとりあえず弾くのは無理でした(当たり前だ)

チャーリーパーカーに憧れていたマイルスだが黒人同士争うビバップのテクニックと速弾きの嵐についていけなかったそうだが、確かにありえない話ではない。

チャーリーパーカーの作品は音源をかき集めたものだけで、デモ的要素が強く、音質もあまり良くない、自分が聴いたのは「on dial vol 1」というものだった。

この作品はジャズ喫茶いーぐるの店主、後藤さんがジャズの良さが分からないのにジャズ喫茶を初めて不安にかられ…

「この作品を聴いて良さが分からなかったら店を畳もう」

と思い、良さが分かるまで閉店後に聴きまくっていた作品だった(笑)

何度も聴いているうちに良さが分かるようになったらしい。

自分はジャズ喫茶をやっているわけではないのでそこまで不安にはならないが、自分も最初良いとは思わなかったが、「ビバップ」というジャンルがどういうものか、説明を読むと良さが分かったような気がする(何となくだが)

チャーリーパーカーという人はかなり昔の人だし、ちゃんとした音源が少ない、とはいえ自分が聴いたのはこの作品だけなので、詳しくどうのこうの言えないが、寄せ集めの音源だけでちゃんとした作品を残さなかったのが痛い。

日本にビバップを現代に蘇らせた矢野沙織さんという女性がいる、自分より若い人だがこの人の作品を聴くとよりビバップというものが分かるかも?

…関係ないが最近ジャズを聴いて思ったのがジャズという音楽は「何度も聴かなきゃ良さが分からない」という時点で、ポップスしか聴かない一般の人をかなり遠ざけていると思う、ジャズを聴く人が少ないのはここが原因だと思う。

自分のような特殊な音楽リスナーはそんなにいないだろうし。

たまたま聴いたジャズの作品が一度聴いてつまらなければその時点で大概の人はジャズとおさらばすることになるからだ。

ジャズは聴く方も根気が必要だったりする。

そういえばこの間ジャズ喫茶に行ったらレディオヘッドの曲をカバーした演奏が流れたが(exit music)一体誰の演奏だろう…

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