slipknot「all hope is gone」

「all hope is gone」は2008年にリリースされたスリップノットの4枚目のアルバムである。集計ミスで実は全米チャート1位だったことが後発覚したアルバムでもある。

直訳すると「全ての希望は消え失せた」である。

自分はこのタイトルに色々思うことがある、スリップノットは一貫して「人や世の中の負の側面」を歌って(叫んでいる)ひたすら希望を歌った曲を作っている人もいるのかもしれないが、人間ロボットじゃあるまいし常ににポジティブでいることは不可能だ、生きている内に誰でもネガティブな現実にぶち当たることがある。

自分もこの歳まで生きていると思い出したくもない嫌な思い出が腐るほどある。(殆どは会社だが)

マイナス思考は悪いことだと思われがちだが、あらかじめ多少のマイナス思考も持っておいた方が気が楽である、人生思わぬところで落とし穴にはまることもある、大概理想通りに事は運ばない。

そもそも世の中がそんなに素晴らしければ自殺する人などいる訳がないし、引きこもりなども存在しないだろう。自殺者年間は20000人以上らしい(自殺なんてそう簡単にできるものじゃない)さらに40歳以上の引きこもりも増えているらしいが、会社で何らかのトラブルがあって会社を辞めざるを得なくなった場合40歳以上だと就職するのは難しい、社会に居場所がなく引きこもりやニートにならざなくなっている人もいるかもしれない。

そして多くの人が人間関係がストレスになっているのはそもそも人と人は磁石のsとnのように反発し合うものでそれを無理矢理会社や学校のような組織に個人個人を嵌めようとすること自体無理があるのではないか、と自分は思ったりする。

自分は会社文化が大嫌いである、効率化、(とんでもない量の仕事を押し付けときながら)速く仕事を終わらせろ、他者との優劣を生む構造、そのくせやたら使われる会社内の機械的な「コミュニケーション」という言葉(空々しさを感じる)しこういった場所で毎日毎日生きていると「一体何のためにに生きているのか?」という気分になる。自分は生活費を稼ぐ為に来ているだけであるが。

さらに人間というのは生まれながらにしてネガティブな感情を持っている、嫉妬、怒り、悲しみ、自己顕示欲…会社にいると周りの愚だらない自己顕示欲に振り回されることが多い。

スリップノットが作り続けている楽曲は「人間や社会の闇」を叫んでいるように思える。いじめ、殺人、戦争、自殺、鬱病、なぜ人間社会はこのようなネガティブな現実が終わらないのか。

…曲だが「gematria」を聴いた従来のスリップノットのファンはガッツポーズを決めたに違いない、スリップノット必殺のぶっ飛んだエクストリームナンバーだからだ。

「sulfur」「psychosocial」もサビにわかりやすいメロディをぶち込んだ曲だ、ここら辺もいつものスリップノットだがギターソロも入る、まあこのギターソロは普通だけど。

自分がこのアルバムで1番聴いて欲しい曲は最後の曲「all hope is gone」だ。ぶっ飛んだナンバーで
「この世に希望なんてあるのか?あるわけねぇだろ!」と叫んでいるように思える。人間社会の闇の部分を吐き出したような。

このアルバムがスリップノットの中で良いアルバムかというとそこまでではない「psychosocial」以降の曲は少しダレる感がある、しかし自分がオリジナルアルバムを聴く場合、例えば12曲収録されていたら、半分以上良い曲があれば良いアルバムだと思っている。オリジナルアルバムでもベストアルバムでも全て良い曲であるのはどんなバンドやアーティストでも不可能だからだ。

このアルバムで気に入ったのは「all hope is gone」=「全ての希望は消え失せた」というタイトルとその曲である。曲とタイトルが見事に組み合わさっているからだ、リアルな世の中を体現する、最高の曲である。

「世の中を終わらせよう、すべての希望が失われた時に」

この曲の詩の一部である。スリップノットの曲は大体こんな感じだが(笑)

世の中にある「ネガティブな現実」が存在する以上スリップノットは存在し続けなければならないのである。

…でこういった記事を書いていたら会社でまたトラブルが起きたが、俺のせいじゃないが俺のせいになるのは分かっている(笑)

いつまで続くんだか、また会社が嫌になるのでした。

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