明け方の若者たちは、僕の記憶か

新R25というメディアで、カツセマサヒコさんの記事を見た。

その記事で紹介されていた「明け方の若者たち」という小説。

学生生活も後半になった頃から小説をあまり読まなくなっていたけど、何故か、どうしてもこの小説が読みたくて仕方なくなっていた。

その日の就業後、本屋で買った。

翌日の出張で羽田へ向かう電車の中、飛行機の中、札幌へ向かう電車の中で一気に読み終えた。

売り文句?にあるように、間違いなくこれは私たちの物語だ。

どんな人が読んでも、どんな時に読んでも、何処かしらに共感や懐かしさを感じるだろう。

僕も例に漏れなかった。

この本の主人公の様に沼の様な恋愛をしたわけじゃない。

だけど、それでも思い出す人はいる。

この本の主人公の様に職種に憧れて社会人になったわけじゃない。

だけど、現状に不満を抱かずにはいられない。

そして、経験だけを積み重ねた自分を見つける。

カツセさんも仰っているように、この本はそういう本なのだろう。

「誰か」を投影した登場人物たちに自分の姿を当てはめ。

そして今の自分を本の中に見つける。

そこにいる自分は恐らく、自分が思っていたより成長していない。

何者かになれていない自分は、他の誰でもない、自分自身だったという話。

それが明日の自分なのか。

今の自分なのか。

昨日の自分なのか。

感じ方は人それぞれだと思う。

けど、早すぎる今の世の中、この本を読んで一旦落ち着くのも良いと思う。

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