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三びきの猫と宅配便


ある日、Amazonや楽天市場などから注文した荷物が届きます。
注文した物が多い時は、テーブルに仕分けし、それぞれの場所に置きます。
ウチの三びきの猫は、猫のフードやおやつが入っている箱が届いた時に、テーブルでいつも通り仕分けをしていると、なぜか寄ってくるのです。ニンゲンの荷物の時は、寄ってこないのに。野生の勘というものが働くのでしょうか。(まったく野性を感じない猫たちですが)

三びきの猫のフードなどが届いた日。テーブルには、フード、おやつ、おもちゃ、猫砂などがあります。
『それぼくのわたしのだよね』と、テーブルの近くを三びきの猫がそれぞれうろうろします。よく鳴く三毛猫のぽっちゃり姫(おそらく自分のことをお姫様だと思っており、ニンゲンが姫扱いすると喜ぶ)ほっちゃんは『なおーん。これはスイーツよね。わたくしにくださる?』と、話しかけてきます。

テーブルに置いてある猫パウチの匂いを嗅ぐ黒猫のごっちゃん。ごっちゃんは、パウチがすき。普段のおやつの時は、ニンゲンが、ポテトチップスやかっぱえびせん、ぽたぽた焼きを食べるようにモクモクと通常のおやつを食べます。好物のパウチの時は、パウチをストックしてある紙袋を持ち上げるだけで『それは とろっとした何かとお魚やささみが入っている美味しい食べものですよね!僕ねそれ好きなんすよ』と、しっぽをピンとして嬉しそうな顔をして寄ってきます。ニンゲンに置き換えるとハラダのラスクやモロゾフのチーズケーキやプリン。アイスだったらハーゲンダッツでしょうか。皿にパウチの中身を出すと、ひと口分入れただけでがっつくので、『まだあるよ』と、食べているごっちゃんの横から入れることになります。たまにニンゲンがドジってしまい、ごっちゃんの頭にかかってしまうことがあり謝ります。パウチは封を開けなければ匂いがしないはずなのに形状でわかるのでしょうか。ごっちゃんは、無口な猫なので匂いをかいで『食べたい』と、訴えてきました。

臆病な黒猫がっちゃんは、少し離れたところでふたりの様子を見ています。がっちゃんは、またたびがすきなので(……きこえますか…ニンゲン…がっちゃんです…今…テーブルにある…またたび…それ食べたい…がっちゃん食べたいのです…ニンゲンはそれをお皿に…乗せて…がっちゃんに…食べさせるのです……)と、Twitterの心の声みたいに伝えてきます。

猫たちは、なんでニンゲンの荷物と猫たちのごはんが届く荷物がわかるのでしょうか。考えてみて気づいたのですが、三びきの猫のごはんを配達してくれる人がクロネコヤマトさんなのですよ!同じ猫同士だから何かを感じ取ることができると、アバウトに結論を出しました。


そんな勘の良い三びきの猫ですけど、ほっちゃんだけはたまに間違えるのです。

ほ ソロ


たとえば注文したリンゴ酢やらマテ茶をテーブルに乗せていると、トトトと、すり寄ってきて(ほっちゃんはぽっちゃりお姫様なのですが、足音が姫だけあって静かです)『ニンゲン、それわたくしのでしょ。何かくださらない』と鳴いてきます。ニンゲンが『これはニンゲンのだよ』とほっちゃんに言うと、『ほほほ。わたくしを騙すなんて100年早いわ。わたくしはこの国の姫。だからだまされないの!何かよこしなさい!』と、言ってきます。ニンゲンが、品物を片付けたり、段ボールを畳んでいても『あるものすべて出しなさい』と、姫やくざがまとわりつきにゃーと、圧力をかけてくるのです。ニンゲンは、根負けし”クリスピーキッス”という80年代のアイドルの曲名みたいなおやつをあげました。姫やくざは、がつがつ食べ(食べるときは野生です)寝床というお城に戻られました。

もしやほっちゃんは、騒いで圧力をかければおやつをもらえるのを知っており、とりあえず荷物が届いたから騒いでみただけなのかもしれません。ニコニコ動画の『踊ってみた』みたいに『ニンゲンの荷物が届いたから騒いでみた』をやったみたいです。

そういえば気づきました!ぽっちゃり姫ほっちゃんだけ、三毛猫で、がっちゃん、ごっちゃんは、黒猫なのです。だからかほっちゃんは、クロネコヤマトさんから何かを感じ取ることができないのかもしれません。ニンゲンにおやつをもらうためにとりあえず騒ぐなんて言ってごめんね!ほっちゃん!


1がご はこ

(クロネコヤマトさんから何かを感じ取るがっちゃんとごっちゃん)

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