あなたが言っていること、ロジハラではありませんか?
沢野さんの記事を読んで、ちょっと「ロジハラ」について書こうと思った。
前職での話。
私が入社してからお世話になっている先輩がいた。この先輩をT先輩としよう。T先輩は私から見れば仕事が「できる」人だ。
その分人に厳しい面があったように思う。正直1年目で何度挫けそうになったかわからない。なんとか持ちこたえられたのは、同期と会社以外での繋がりがあったからに他ならない。
時が流れ、自分も後輩を持ち、指導する立場になって気づいたことがある。
それはT先輩の指導についてだ。
T先輩は人が失敗すると正論をつらつらと述べた後、相手の言い分を無くしてから「だからダメなんだ」というような指導をしていた。失敗した人は、もう何も言えなくなって、ただただ上から𠮟責を受けた状態になってしまう。思い返してみれば、私もそのように指導されていた。「これをやったからダメ、あれをやったからダメ…。なんでこうしなかった。」この時は新人だったし、「T先輩の言っていることは正しい」と思うようになっていたのもあって、反論しようなんて全然思わなかった。今思えば、これはロジハラだったのだろう。
一時期、このT先輩と一緒に仕事をしていた後輩がうつ病になってしまう時期があった。そして、うつ病になった後輩は退職することに。
私はこのやり方に問題があるんじゃないか疑念を持つようになった。そのきっかけというのが前述した「うつ病になった後輩が立て続けに退職するようになった」というものだ。
正論をぶつけることが果たして正しい指導方法なのだろうか?と。
確かに正論は正論だろう。ただ、相手の逃げ道を防いでボコボコに正論で叩き潰すのは違うんじゃないか。まずは相手の意見を聞くべきだ。なぜそうしたのかというのには理由があるはず。(なければそこは叱るしかないと思うけど…。)
私はもう別の会社に転職したし、プライベートでもT先輩とかかわることはないだろう。ただただ彼の指導の犠牲者が増えないことを祈るべきである。
というかね。そういう指導をしているって上司や同僚も知っているのに、それを止めないっていうのもどうかしている。もしかしたら私も含め、軽い洗脳状態になっていたのかもしれない。特に「尊敬している」「憧れ」といった感情を持つ相手のだめなところってあまり見ていないような気がするので、なおさら。
そもそもT先輩と一緒に仕事をしていた人が立て続けにうつ病になっている時点で、管理職は何もできなかったのだろうか?推測でしかないが、T先輩は仕事はできたので、どっちを犠牲にするかで「うつ病になった社員」を切ったという気がしてならない。もしそうなら会社の闇だな。
仕事において「尊敬」や「憧れ」っていう感情は、危険なファクターも含んでいるのかもしれない。
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