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スタンフォード大AIラボ、Google自動運転部門を率いた男の自動運転にかける想い

自動運転のナカミ①【TED Talk編】

この記事の目的

事故や渋滞が無くなる!運送業が効率化する!時間が節約できる!…という明るい話から、事故の責任は誰が負うの?車がハッキングされたら?AIとかロボットに運転任せるの怖い…という心配になる話まで、色々な議論がされている自動運転技術。しかしそう言った自動運転が来る来ないという議論を盛んにしている一方、自動運転がどのようにして動いているのかなどと言った中身の深いところまで詳しい方は少ないのではないでしょうか。私はというと、数年前にこの技術を知って以来すぐに進路を変え自動運転研究室に入ったり、研究室入る前から有料オンライン講座(計約30万円…汗)で学んだりと、この業界のキャッチアップに勤しんできました。そこでこの記事を通して自動運転技術の中身を噛み砕いて紹介することで、より一層深い議論ができたり、この産業に張るか張らないかを考えて頂けたらなと思います。

第1回目の本記事では、まずは自動運転のイメージを掴んで頂くために、素晴らしいTED Talkを1つ紹介しようと思います。

セバスチャン・スラン

セバスチャン・スラン Wikipedia

この方抜きでは自動運転を語ることができない程重要な人物で、ロボット工学、コンピューターサイエンス、AIと言った分野の研究者です。ドイツ出身の彼は米スタンフォード大学のチームを率いてアメリカ初の自動運転コンペティションにて優勝に導いた後、Googleの自動運転事業を立ち上げ、現在はUdacityというオンライン教育サイトを運営しています。彼は自動運転技術について数多くの実績を残して来ました。

さて、もちろん今回紹介するTED Talkもこの方がスピーカーです。

↑TED公式サイトより

↑YouTubeより

本記事ではこのTED Talk動画に沿って、自動運転の素晴らしさと熱い想いをお伝えできたらなと思います(英語の勉強も兼ねて)。

青年の頃に交通事故で友人を失った彼は、交通事故のない世界を作ることに自分の人生を捧げることを誓います。

彼は研究を重ねて行き、時を同じくしてアメリカ政府がDARPAグランドチャレンジという自動運転車レース大会を開催することを決定しました。

そのDARPAグランドチャレンジの第2回目大会で彼はスタンフォード大学のチームを率いて出場し、見事初のコース完走&優勝を果たしました。

その出来事はスタンフォード大学に名誉ある功績と$200万ドルもの賞金を獲得したものの、彼はまだ1人も命を救えていない(=夢を叶えていない)と言ってスタンフォードを後にし、今度はGoogleで本格的に自動運転車作製に取り組み始めます。

これは、あのハンドルもペダルもない可愛いフォルムのGoogleカーより前に作られていた試作機ですね。市販のプリウスの上にでっかなセンサーをそのまま乗っけてるのがわかります。

これが自動運転車(に搭載されているコンピューター)から見た周りの景色です。ちゃんと道路の真ん中に自車が居て、どこに障害物があって、どこが走行可能かをリアルタイムで判断しなければいけません。自車を中心に同心円状に広がっている赤い線が、プリウスの上に乗っかってクルクル回っている巨大なレーザーセンサーからの情報です。

プロドライバーによる操縦ではなく、コンピューター制御のみによるバックドリフトで正確にコーンとコーンの間に停止するシーンは圧巻です。(しかも確かセバスチャン・スランさん本人が運転席に座ってます笑)

さあここからプレゼンが終盤のまとめに入ります。

Do you know that driving accidents are the number one cause of death for young people?

ー 交通事故が若い世代の1番の死因である事を知っていますか?

And do you realize that almost all of those are due to human error? Not machine error, and can therefore be prevented by machines?

ー そしてその原因のほとんどが機械のせいではなく人為的ミスである事を。故に機械で防ぐことができるという事を。

Do you realize that we could change the capacity of highways by a factor of 2 or 3? If we didn't rely on human precision on staying in the lane.

ー 人手で車道を運転する事を辞めれば、高速道路を走れる車の量を2〜3倍に増えせる事を。

Do you realize that you, TED users, spend an average of 52 minutes per day in traffic wasting your time on your daily commute?

ー TEDを見ているあなた達も含め、毎日の通勤で1日平均52分もの無駄な時間を過ごしている事を。

This is 4 billion hours wasted in this country alone. And it's 2.4 billion gallons of gasoline wasted.

ー それはつまりこの国だけでも40億時間にも登ります。そしてそれは24億ガロン(=約900億リットル)のガソリンを無駄に消費しているとも言えます。

そして彼は最後に強烈な締め言葉でプレゼンを締めくくります。

I'm really looking forward to a time when generations after us look back at us and say how ridiculous it was that humans were driving.

ー 数世代後の人々が我々の時代を振り返った時に「人が車を運転してただなんてどんだけ馬鹿げてるんだ」と言う時がくる事を、私は待ち望みにしています。

最後のまとめに入る2:40からの動画は是非実際に目で見て耳で聞いてください。セバスチャン・スランさんの熱き思いが伝わってくるこのシーンが私はとても好きです。

では次回は自動運転の【歴史編】を書こうと思います。

文:川西発之 / 陳発暉 (Twitter/note)
プロフィール:Deep4Drive開発メンバー。高専情報科(C/C++)→大学機械科→HWエンジニアインターン at ドローンベンチャー(Python)→SWエンジニアインターン in NY(PHP)→ニートしながらアプリ開発(React Native)→大学院で自動運転の研究(C++)。日本生まれの純血中国人🇯🇵🇨🇳

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私たちはモビリティ分野でのオープンイノベーションを通じ、技術者を育成するコミュニティです。自動運転レースへの挑戦や、JR東日本様等との共同プロジェクト、新規価値創造等を行っています! モビリティに関するイベントも適宜開催中!

いつもありがとうございます😊
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技術の進歩によりモビリティに大きな変革が起きている昨今、企業・大学・ビジネスの枠を超えた自由な発想こそがモビリティの新しい付加価値を創造するのでは。 「モビリティの未来を、オープンイノベーションで」を理念に、50名以上のエンジニアと共に、複数プロジェクトを実行しています。
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