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【試される大地】人口が減りすぎて2045年には800人くらいになるらしい「北海道歌志内市」はどんな場所なのか【空知の炭鉱町】

最近お茶の間を騒がせている東京・狛江市の強盗殺人事件に関わっていたとしてフィリピンの入管収容所にいる犯行グループとされる日本人。「ルフィ」と名乗る指示役の男とその仲間が全員「北海道出身」という事で、また“試される大地”やべえな…という話の流れになってきた。特に「ルフィ」は木嶋佳苗死刑囚と同じ別海町の出である。まあ、この話については我々も思う事も多いので別の機会にでもやろうかと考えている。ともかく今回の事で過去の北海道旅行の記憶を思い返したり、やっぱり北海道はかなり“詰んだ土地”だということを再認識している。

それで思い出したのが空知地方の炭鉱町の数々である。夕張市を筆頭に赤平だの芦別だの美唄だの三笠だの色々と地名が出てくる。いずれも昭和のうちに主要産業が無くなって、みるみる人口が減り続けて街全体が廃墟同然になっているかのような地域だ。その中でも頭一つズバ抜けて寂れっぷりがヤバいと言われ続けているのが歌志内市である。実は当方も2012年頃にこれらの炭鉱町の一つ一つを訪ね歩いた事がある。その話を未だに書ききれてなかったのだ。

歌志内市と言えば「悲別ロマン座」

歌志内市というのは空知の炭鉱町を形成する市の中で最も人口が少なく、勿論全国にある市の中でも最小である。我々が訪問した2012年の時点で4,259人、それが2022年12月末の住民基本台帳によるデータでは僅か「2,790人」市役所HPによる)まで減少している。今から22年後の2045年には813人にまで減るという予測が立てられている「消滅可能性都市」の一つだ。

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