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今更語るDarksouls3の魅力

どうも、深井業です。
今日は好きなゲームの話をします。

皆さんはDarksoulsシリーズをご存知だろうか。
フロムソフトウェアが開発した作品で、ゲーム好きなら一度は耳にしたことがあると思うタイトル。ソウルライクと呼ばれるいちジャンルを確立した、ゲーム史に残る分水嶺である。
しかし、難易度が非常に高く死にゲーの異名をもつこのシリーズを敬遠してしまう人も多いはず。そこで今回はそんなシリーズの中でも、特に遊びやすくて初心者にもおすすめなDarksouls3の魅力を語っていこうと思う。

死んで活路を見出す

ダークソウル3はそれまでのシリーズ同様難易度が高い。しかしその難しさとは、決して理不尽であるという意味の難しさではない。やたら強いモブを大量に出すタイプの難易度調整は行わないのがダークソウルだ。(例外はある)

ダクソでは一瞬の油断が死につながる。どんなに弱い敵でも囲まれれば袋叩きにされるし、1対1でも無策で戦えば手痛い反撃を受ける。
重要なのは、敵を観察すること、死んだときに何が原因かを冷静に分析することだ。どんな攻撃をするのか、射程はどれくらいか、攻撃後は隙が生まれるのかそれとも次の攻撃にチェインするのか。敵がどんな動きをするのかが分かれば、後の先で対応できる。あるいは地形。閉所よりも広い方が戦いやすいし逃げやすい。また、敵をハメられる地形があれば一方的に攻撃することもできる。敵と状況をよく見て、戦うのか逃げるのか、攻撃するのか回復するのかを判断しなければならない。

しかし、初心者にはそれが難しいのが事実だ。どんなに気をつけても、慣れないうちはすぐにやられてしまうし、慣れているプレイヤーでもいわゆる「事故」で死ぬこともある。
だが死んでしまったからといってネガティブになることはない。死んだことで「こういうやり方は良くないんだな」と気づくことができた、とポジティブな考え方をすればいい。ダークソウルにおいて死とは敗北ではなく経験値である。YOU DIEDはあるが、GAME OVERは無いのがダークソウルだ。

何度も敗れ、死を重ね、剣が折れてもなお立ち上がる。それがダークソウルをプレイするということである。

戦いやすい仕様、システム

ダークソウル3の仕様、システムは、それまでの作品の良い要素がブラッシュアップされより快適にプレイできるようになっている。

例えば装備について。
ダクソシリーズには装備重量という概念がある。武器や防具一つ一つに重量があり、装備の合計重量が装備可能重量のうちどのくらいの割合かによってキャラクターの敏捷性が変わる、というものだ。軽装なら移動や回避のスピードが上がるが受けるダメージが大きくなる。逆に、重装であれば防御力や強靭(いわゆるひるみ耐性)に優れるが動きは鈍重になってしまう。
3以前の作品はこの装備重量とそれによる変化がかなりシビアに設定されていた。軽快に動くためにかなり装備を削らなければならなかったのだ。シビアな設定は色々な武器や装備を試す楽しみにはなるが、右も左もわからない初心者には負担が大きい。火力をとるか耐久性をとるかの選択は、ソウルシリーズに慣れていないプレイヤーには難しい問題だと言えるだろう。
3では、装備重量上限の70%未満であればある程度軽快に動くようになっている。それ以前の作品であれば、50%以上で動きがかなり鈍重になってしまうので、かなりやさしくなっている。30%未満でより軽快に動けるようになるのだが、正直言って差はほとんどない。防御力とある程度の敏捷性を両立できるという点では、初心者向きと言える。

装備といえば、今作から採用された双刀武器というものがある。
ダークソウル2の仕様のひとつ、二刀流を更にブラッシュアップさせたものだ。片手持ち武器として扱えるほか、両手持ちにすることで連撃を繰り出す二刀流の武器になる。回転率の高さと火力の高さがウリで、手数が多い分状態異常系とも相性がいい。両手に武器を持つため盾は諦めなければならないが、それをもってあまりある攻撃力の高さは、是非おすすめしたい武器カテゴリである。

また、今作からの仕様として、戦技というものがある。
戦技は各武器に設定されている特殊モーションで、両手持ち(盾や魔法の触媒なら左手片手持ちでも可)することで発動可能になる。一時的に攻撃力や強靭を上げるもの、連続で、あるいは広範囲に攻撃できるもの、盾受けを崩し隙を作るものなど効果は様々だ。ロングソードのような無銘の武器であれば汎用性に優れた戦技、NPCのドロップや特殊な加工で手に入るようなユニーク武器であれば特徴的で唯一無二な戦技を扱うことができる。
戦技というシステムにより、戦術の幅が増えた。通常攻撃のチェインに戦技をおり混ぜ盾受けを剥がしたりパリィ(いわゆる弾き。攻撃を逸らし隙だらけのところに強力な致命の一撃を入れられる)のタイミングをずらすなど、相手に合わせて様々な攻撃を組み合わせることで優位に立つことができる。ただ適当に武器を振り回すだけでは勝てない相手にも、戦技を使えばこちらに有利な状況を作ることができるのだ。

上記以外にも、UIやロックオンとダッシュの仕様、パリィの仕様など過去の作品と比較して便利になった部分や差別化が図られた部分が多い。便利さ、快適さはプレイヤーにとって大切な要素の一つでもある。そういった点では、ダークソウル3はソウルシリーズでも遊びやすいタイトルと言えるだろう。

死してなお使命に燃える

ここからはダークソウル3の物語について語ろうと思う。

ダークソウルの世界ではが重要なキーワードである。火によって差異の概念が生まれ、それがやがて人の営みへと繋がっていく。熱と冷気。生と死。火は世界を繋ぎ、生の温もりをもたらす。そして火が陰るときには、ソウルを捧げ再び火を燃やす火継ぎが代々行われてきたのだ。

ソウルによる火継ぎにより延命してきた世界。しかし、遂にソウルを捧げるだけの火継ぎでは世界を繋ぐことが出来なくなってしまった。
そこで、火に見出された強大なソウルを使って消えかけの火を再び大きくする「原初の火継ぎ」を行うことになった。火継ぎのためソウルを献上する名誉あるもの達は「薪の王」と呼ばれた。
しかし、火継ぎを行うロスリックの祭祀場に王達は現れなかった。
そこでプレイヤーである「火の無い灰」に使命が課せられる。火継ぎを行うため、薪の王を玉座に連れ戻せ。こうして灰は終わりなき戦いに身を投じることになるのだった。

以上が物語開始時点までのことの顛末である。

王と言えば聞こえはいいが、要は生贄、人柱である。世界を救うため、命を差し出せ。今を生きる者たちのために、お前は死ね。王たちからすれば、それは理不尽で納得できない要求である。燃え尽きて灰となったこの肉体に再び火が灯され、今度こそ使命を成就できるというのに。
だから彼らは玉座を去った。そして己の願い、使命のために内に眠る火を燃やさんとするのだった。ある者は倒すべき敵を倒すため、ある者は統治者としての責務のため、またある者はただ生きたいと願ったため。ゲーム内で彼らの心情が語られることはないが、王たちはみな己の信じるもの、己の為すべきことのためにその命を燃やしている。そしてそれに立ち向かうプレイヤー「火の無い灰」もまた、火継ぎという使命のために命を燃やすのだ。

使命のために命をかけるのは灰だけではない。ロスリックに行き着いた様々な境遇のものたちが、それぞれ使命のために己の戦いをしている。友人との約束を果たそうとするもの、自分にない何かを求めて旅立ったもの、灰を誑かし火を奪おうとするもの、様々な人間がいて皆それぞれが思いや責任を胸に前へ進もうとしている。そして火の無い灰との関わり合いを通じて、独りでは至ることの出来なかった使命のその先へ進んでいくのである。
誰もが皆、既に無くしたと思っていた勇気を振り絞り、前に進もうとしている。その姿はまるで、何度死んでも挑戦を続けてきたプレイヤーのようである。

「俺ももう少し頑張ってみるか…」

ダークソウルは人間の勇気と挑戦を讃える人間讃歌の物語なのだ。

終わりに

今回は自分が知りうる最大限の情報を精査して、大雑把ではあるがダークソウル3の魅力というものを紹介させてもらった。
難しさに敬遠する人も多いダークソウルシリーズだが、この記事を通じて、ダークソウルに少しでも興味を持っていただけたら幸いである。そして、地獄のような戦いの先にある勝利の喜びを味わって欲しい。

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