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Xジェンダー不定性 特別な出会い

自分がXジェンダー不定性という分類になるんだと知ったのは、社会人になって数年目のことでした

知ったその日、自分の心は男性であり、スマホで「自分は何者なんだろうか」と色々と調べていたところ、やっとそれらしい答えに巡り会ったのでした

それからは、YouTubeなどでも勉強して、確かに自分と同じ雰囲気を纏っている方を見かけるようになり、初めて本当の意味でストンと色んなことが腑に落ちたのでした

ちなみに、自分の場合は、見た目は女性に見られるのですが、どうやら第一印象は女性らしさが強いように見えるらしく、仲が良くなってくるにつれて「意外と、思ってたよりずっと男っぽいんだね」と言われることがあります(この点も、実は割りと二重の意味でコンプレックスだったりします……)

YouTubeで見かけた方々も、(言語化するのは難しいのですが)、第一印象に関しては上記のような方が多く、どことなく自分と似た雰囲気を感じ取らせて頂ける方が多かったです

今では、Xジェンダー不定性の自分も受け入れられるようになりました


さて、タイトルの話に戻りますが、今年の1月に忘れられない出会いがありました

それまで、自分は家族にはXジェンダー不定性であることをカミングアウトしていましたが、それ以外の世界では、やはりクローズドにして「演じて」いました

そして、これからもそうやって生きていくんだろうと思い、なんの疑問も持っていませんでした

男として生きたい時は男として生きて、男友達とつるむし、女として生きたい時は女として生きて、女友達とつるむ

そんな両立ができるのは、夢のまた夢だと思っていました

あくまでもリアルの世界では、男友達と仲良くしていたとしても、あくまでも男女の友情になってしまうので、個人的にはそれは本当に望むところではないように思います(あくまでも男として仲良くさせてもらいたいというか)

ところが、とある配信サイトで出会った男性ライバーの方に、あっという間に自分のセクシュアリティを見抜かれてしまい、度肝を抜かれました

今まで生きてきて、誰にも触れられたくない、知られたくない心の奥底に、彼は簡単に気づいてしまったのでした 

とても頭のいい方でした

ですが、それは決して不快なものではなく、むしろ魂をそっと撫でるような、そんな癒しと救いがありました

「ああ、自分は外でも自分らしく生きていいんだ……」ということを、暗に認められたのが嬉しかったんだと思います

また、彼のような人が世の中にいるのか、ということが本当に驚きで、その日は嬉しさのあまり涙で枕を濡らしたことを覚えています

それからは、その日の気分に合わせてアイコンと名前を変えて、配信を見に行くようになりました

彼の配信の雰囲気は、明るく優しい雰囲気に満ちており、そこに集まる方々も似たような方が多かったので、自然と自分の個性も暗黙の了解として周囲に認めてもらえるようになりました

それだけで、毎日が幸せです

そして、今ではバーチャルな世界では、そうやって自分らしさを出せるようになりました

心が男の時には周りから男の名前で呼ばれ、それに「くん」という敬称がつく

それだけで、自分は心が救われるのです
魂にそっと触れてもらえているような、そんな感覚があります

セクシュアルマイノリティは、「マイノリティ」というだけあって、自分は周りより個性が強いのは百も承知なのですが、それでもこうして自分を受け入れてくれる方々には日頃の関わりを通して恩返しをしていきたいし、特に最初にきっかけをくれたライバーさんには一番大きな恩を返し続けていきたいと常に思っています

でも、その気持ちが大きすぎては相手の負担になるので、常に距離間を見誤らないように気をつけつつ、恩返しという形で応援させていただければ……、という気持ちでいます



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