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PTAのお作法

娘の学校でPTAの役員をやっている。やる人がいなくて仕方なく。

私立中あるあるなのか、結構な割合でお父さんが役員をなさっているご家庭がある。全校代表委員長も学年委員長も男性だ。


で、このお父さん委員長たち、揃いも揃ってエラソーなのだ(笑)


例えば、保護者会の大きな?仕事の一つに、保護者会だよりの作成があるのだけど、イインチョーは「じゃあ、ハナコさん校長先生のインタビューのテープ起こし(2時間分)をお願いします。サトウさんはハナコさんが起こしたテープを●日までに要約してください」とかって、本人の意志も都合も全く関係なしに、当たり前のように仕事を振ってくるのである。

ご自分は何をなさるのかと思いきや、原稿の最終チェックなんだとか。

おいおい、その仕事量の違いはなんだよ、と。

(まぁテープ起こしはAIにやってもらったからよいのだが。翌日、提出したら、「えっもうできたんですか?2週間はかかると思った」というから、そんな2週間かかると思うようなものを一人に振るな、そういうとこだぞ~とイラっとした)

少子化なので保育園、小学校、学童、スポ少と娘が属した組織ではどこでも一度は役員をやってきたのだけど、これまでは男性の役員というのはいなかった。全てお母さんたちの集まりだった。

女性というのは、委員長を拝命してもそれは司会者くらいの意味合い(もちろん見えないとこでの役割や責任は重大だけど)で、委員長だからメンバーに勝手に仕事を割り振るなんてことはあり得ないし、ましてや自分が一番負担が少ないなんてことをしようものなら、たちまち村八分である。

いずこも委員長に求められるのは「公平性」(と若干の自己犠牲もかな)であった。

だけど、娘の中学の役員のお父さんたちは、自ら委員長に立候補して、当然のようにご自分の負担が一番軽くなるように仕事を割り振って、校長先生へのインタビューみたいな目立つ部分だけをやりたがる。で、手のかかる部分は「シモジモの者よ、後は良きに計らえ」ってな感じ。そこにはなんの躊躇いもなさそう。

これはこれで見事と感心する。男女の動物的な本能の違いとか、群れでの役割の違いとか、はたまた組織論とか、なんかそんな話にもつながるのかな、なんて思ったり。

それにしてもこのおっさん大概エラソーやなぁ、と呆れはてたころ、サトウさんが「ワタクシ、あなたの部下でも妻でもないんですけれども」と言い放った。居合わせたお母さんたちみんなから拍手が起きた。よくぞ言ってくれたと。

当然、イインチョーは役員会後のランチ会には呼んでもらえず、「あんなオット嫌よね」「家から出さないでほしいわ」とか、悪口のオンパレードである。その容赦なさに、ヒトゴトながらヒェェと震え上がったのだけど、まぁ、言われても致し方なしだな、とも。

2年半の中学校生活で、私立はお上品なお母さんが多いなぁとおもっていたので、落差にも笑ってしまった。なんだ、近所のママ友と変わらんなぁと。

今年のPTAは無事に終わるのだろうか?途中で崩壊するんじゃなかろうかと、ちょっと心配ではあるけれど、観察している分にはなかなか面白い。



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