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詩:三つの図形、一本の線


あのひとは、ある日の、ある夜

自分の身体が、三つの図形、一本の線であることを、自覚した

キャンバスのうえに浮かぶ、丸と四角と三角、そして一本の線

三つの図形、一本の線は、互いに接続されていた


抽象的で、仮想的な図形と線にもかかわらず、

あのひとはそのことを、

現実的で、具体的に自覚していた


三つの図形、一本の線は、この世界に生き

街を歩き、本を読み、映画を観て

詩を読み、マンガを読み、音楽を聞いた

様々なことを体験した、三つの図形、一本の線は、

その重なり合うところに、青色と黄色があることを、自覚した

青色が二箇所、黄色が二箇所あった

青色からは、エッセイと感想文が、

黄色からは、詩と小説が、溢れだした


あのひとの身体は、接続された三つの図形、一本の線だった

接続された図形と線から、四つの色が、溢れだした



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