見出し画像

【ヤクルト】バンデンハーク獲得がもたらすものとは?【正式契約!】

(画像はバンデンハークInstagramよりお借り致しました)

<2/24 追記>
NPBから支配下選手登録の公示がありました!ようこそスワローズへ!

※契約は年俸75万ドル(約7900万円)プラス出来高の1年契約とのこと。
ソース:https://hochi.news/articles/20210224-OHT1T50152.html



(以下は獲得報道翌日の2/17に公開した内容となります)

----------------------------------------------------------------

こんにちは。でぃーだです。

実はここ2~3週間くらい悩みながら別題材でnoteを書いていたのですが、
例の報道があり、急遽こちらを新規で一気に書き上げることにしました。

-----------

主力選手のFA絡みもありツラい予想も多かった2020年のオフシーズン。
色々とありましたが結果的に前向きになれるような内容が多く、新シーズンに対する希望を感じてました。(オフを振り返ったnoteはこちらから)


戦力的には70人縛り(先ほどのnote参照)も解除されたし、FA選手も全員引き留めたし、今年のフロントはようやっとった…と思いながら新しいシーズンに心を弾ませつつキャンプを見ていたところ、16日の朝、スワローズの大本営であるサンケイスポーツから全く予期していなかった報道が…。


ヤクルトが昨季限りでソフトバンクを退団したバンデンハークの獲得調査を行っているとのこと。朝の時点ではサンケイスポーツだけの報道でしたが、昼以降に他の報道各社からも同様の報道があったため、少なくとも本格的に調査を行っているのは間違いないのでしょう。


このまま行けば近日中には正式契約が発表されることになると思いますが、今回は無事に契約するという前提のもと、この補強がもたらすものについて、現時点で私の思いつくままに書き記していこうと思います。


1.<6人目>の外国人選手


外国人補強については昨年12月中旬の時点で3人(投:サイスニード/野:オスーナ,サンタナ)を手早く獲得し、残留した2投手(マクガフ,スアレス)と合わせて合計5人でシーズン開幕を迎えることが予想されていました。

この補強はファンが考える補強ポイントとしっかり合致していたため、その動きの速さもあり、おおむね好印象の反応が多かったように感じます。


しかし、何を隠そう2年連続最下位のチーム。
FA選手残留や若手の成長というポジティブな要素も多くあるものの、
戦力層…とりわけ先発投手には不安を感じていたのも事実です。


加えて、昨年よりコロナ特例として外国人選手を合計5人まで1軍登録できるようになっているため、先述の外国人選手が誰か1人でも怪我や不調などで2軍落ちをすると、フルにその拡大の恩恵を受けることが出来ません。
(※昨年はその恩恵を全く受けられなかったので尚更…)

そのため、追加でもう1人先発の外国人投手を…という声も聞かれました。

(※2/17時点での筆者認識)
現時点で先発ローテーションが事実上確定しているのはエースの小川泰弘と(怪我しなければ)スアレスの2名で、残りは木澤尚文奥川恭伸らをはじめとする楽しみな若手と石川雅規らベテランの競争となっており、ワクワクと共に大きな不安要素も内在していると思っています…。


また、皆様ご存じの通り、MLBで活躍していた選手が必ずしもNPBで活躍できるとも限りませんし、活躍するにも文化等への適応期間が必要と一般的に言われております。普段であればキャンプ等から徐々に適応していくのが通例ですが、今年は入国制限もありそれが出来ない状況となっております。

ヤクルトが獲得したサイスニードも3Aでの先発経験はありますが、MLBでは(ロング)リリーフという役割が主でしたし、必ずしもヤクルトの狙い通りに先発として活躍出来るかは実際に日本に来てみないと分からないため、
課題だった先発投手が結果として埋まらないという可能性もあります。


そのため、(契約時点で即入国できるかはともかく)日本の文化等を既に知っており適応に多くの時間を要さないであろうNPB経験者は、それだけで一つの大きなアドバンテージになると考えておりました。

その観点で個人的には元日本ハムのニック・マルティネスを推していましたが、こちらはキャンプ直前にソフトバンク入団が決まりましたね。
ソフトバンクも新外国人投手としてコリン・レイを獲得していますが、少なからずこういった課題認識があったのではないかと邪推しています。


そのような状況での今回のバンデンハーク追加補強は、2年連続最下位のチームにて勝ちを求める姿勢を適切な形で表現したものとなりましたし、
現時点でも100点と言っていいのではないかとすら個人的には考えます。


2.今のバンデンハークは?

補強としては現時点で100点ではないかとは言いましたが、最終的に大事なのはどのように活躍してくれるかでもあります。そのために今のバンデンハークを知る必要がありますが、まずは簡単に経歴の確認から。


KBO サムスン・ライオンズで活躍し、2015年からソフトバンクに入団。
2軍で好成績を残し続けて6月に初昇格を果たすと、1軍初先発で初勝利し、その後は先発で9勝0敗と圧倒的な成績でリーグ優勝に貢献しました。

その年のヤクルトとの日本シリーズでは第2戦に登板し、3塁を踏ませない8回無失点の圧巻投球で日本一に貢献するなど、初年度から大活躍でした。

今思い返してみても、あの試合(2015日本シリーズ 第2戦)は本当にどうしようもなく、ただ淡々とやられてしまった印象が強いですね…。


翌年の2016年も先発で勝ち続け、NPB初登板から14連勝という日本記録を更新するなど複数年に渡って圧巻のピッチングを披露しました。
また、2017年WBCではオランダ代表として4番のバレンティン(当時ヤクルト)とエースのバンデンハークがチームを引っ張りベスト4に入りました。


しかし、2019年以降は怪我にも苦しみ大きく登板数を減らすことに。
昨年も怪我もあり1軍での登板機会は増えず、強大戦力の中で残留するに至るまでの成績は残せずにソフトバンクから退団となりました。


さて、NPBでの過去6年の成績はこんな感じ。(見にくくて申し訳ないです)

画像1

2019-2020の2シーズンは参考程度に見るほどのサンプルしかありませんが、
成績をパッと見て私が気になった点をいくつか。

負け越しシーズンがまさかの0!
”負けない投手”は伊達じゃない…といったところですかね。NPB勝率.694は純粋に凄い。(※ちなみにあの斉藤和巳さんが.775でした)
先述の通り過去2年間は登板数が少ないとはいえ、投げた試合の多くを勝ちに繋げることが出来るピッチャーと考えると、その存在はとても貴重なのではないでしょうか。

通算 K/9 が9越え!
先発で9越えはまさに三振が奪える投手と言っていいでしょう。
ただ、通年稼働していた2015~2018年の4年間でもK/9が下降の一途を辿っているのは少し気がかり。

HR/9 の高さが不安…。
今までの本拠地がHRが出やすいPayPayドームだから仕方ない…と言いたいところなのですが、ヤクルトの本拠地はそこより更にHRが出やすい神宮球場
こればかりは神宮のマウンドがマッチしてくれるといいのですが…。

来日以降完投0…
バンデンハークはバリバリ完投するタイプではないという認識はありましたが、まさか6年間で0とは思っていなかったですね。
ただ、去年のチーム完投数がなんと1(※小川泰弘ノーノー)という球団なので、良くも悪くもここは気にならないのではないでしょうか。←


…とここまで色々と成績を見てきましたが、やはり気になるのは成績以前に直近2年の登板数減ではないでしょうか。
現在35歳(5月で36歳)であり、来日直後の連勝記録を作った時のバンデンハークとは少なからず違う、という認識は持っておく必要があるでしょう。


ただ、昨年が全くダメだったかというとそうでもなさそうです。
開幕直後(6/25)の西武戦では7回終了時までノーノーを継続したり、

10/4のウエスタンの試合ではストレートが151km/h を記録したりと、
ボールそのものの質は"極端には"落ちていないように感じます。
(毎試合見ていた訳ではないので当然ながら変化はあるのでしょうが…)


また、同じ長身右腕外国人選手ということで共通点があるのが2015年のヤクルト優勝にセットアッパーとして大きく貢献したオンドルセク
オンドルセクは長身(203cm)から繰り出すカーブが1つの武器の投手でしたが、バンデンハークも198cmの長身から投げるカーブが特色の1つですし、こういった点から見ても、単純ではありますがヤクルトでも活躍する要素は備えていると言えるのではないでしょうか。

(下の動画は来日前年のオンドルセクさん。カーブは0:24頃から)


以上から、半ば当然ともいえる内容ではありますが、

指標や年齢などの不安要素も思っていたよりあるけど、
コンディションが整っていれば”それなり”の戦力になるのでは?

と考えております。

よって、ローテーションを1年間回してもらうというよりは、
台所事情が苦しくなった時にバンデンハークが力を発揮できるような環境を整えることが、シーズンを通してチームと本人どちらにとってもプラスになると考えましたが如何でしょうか。

※「台所事情なんか年がら年中苦しいだろ!」というのは秘密です。


ということで、既存の選手はバンデンハークに付け入る隙を与えないような活躍をしてほしいですし、少しでもそこに隙があるようならバンデンハークには是非その実力を余すことなく発揮してほしいですね。


3.その他

バンデンハークの直接的な加入により単純に先発投手が1人増えるだけでなく、副産物もいくつかあるのではないかと考えます。


”最強”ソフトバンクを長年投打で支えた内川聖一バンデンハークの加入で低迷中のチームが変わる一つのきっかけになるかもしれませんし、
193cmとこちらも長身のサイスニードにとっては日本球界で活躍するためのヒントがあるかもしれません。

また、このオフより育成にも力を入れ始めたヤクルト球団ですが、育成の初期段階の選手、具体的には主に高卒すぐの投手が試合で投げることはほぼないと考えられます。結果として、実際に試合に投げられる投手というのは見た目以上に少ないものです。

その中でバンデンハークもイニングイーターとまではいかないでしょうが、万全であれば(1軍か2軍かはさておき)それなりには投げてくれるはず。
よって、バンデンハークの加入は育成段階の選手をそのプラン通りに育成することが出来るなど、この獲得は若手育成にも良い影響があるのではないでしょうか。

いくらヤクルトの70人縛りが解けたからといって、昨年のドラフトで獲得した嘉手苅浩太下慎之介丸山翔大の3名はシーズン序盤はあまり登板機会は多くないでしょうし、尚更良い補強だと思いました…!


また、次が私が一番大きいと思っている副産物なのですが、
ヤクルトOB宮本慎也さんは、以前こんなことを言っていたそうです。

「真中(満)監督が就任した2015年にセ・リーグ優勝したとき、その前年のオフにロッテから成瀬(善久)、日本ハムから大引(啓次)をFAで獲得したり、セットアッパーとしてオンドルセクを獲得したり、ヤクルトは積極的な戦力補強をしましたよね。新戦力が活躍するかどうかはともかく、積極的な補強姿勢を見せることで、選手たちは“球団は本気だぞ、来年こそ行けるぞ!”って、意外とその気になるものなんですよ」 

引用:https://friday.kodansha.co.jp/article/152792

今年のヤクルトは今回のバンデンハークを抜きにしても、(少なくとも去年のオフとは)明らかに違う補強姿勢を見せていました。
ここにバンデンハークが加わるということで、今いる選手にとっても刺激になるのではないか、と勝手ながら期待してしまいますね。


4.まとめ

ということで、バンデンハークがヤクルトに加入することでもたらされるであろう効果(※私の希望)を簡単にまとめたいと思います。

・先発ローテーションの更なる競争によるチーム力向上
(もちろん先発ローテーションで大活躍しても良いですよ!!!!)

・ソフトバンク等で得た経験の還元

・チームとしての成長への好循環

・チーム全体のモチベーションアップ

神宮球場グルメでハンバーグの販売


ここまで書いたことはあくまで私の希望や予想であり、実際はどのように活躍してくれるかはわかりませんが、実際に契約してチームに合流するその日が待ち遠しいですね!

キャンプも終盤に差し掛かって実戦形式が増えていく中で、徐々に現実と向き合わなければいけない時間も増えていくと思いますが、
どうせ見るのであれば少しでも”進化”しているところを探して出来る限り前向きに見ていければな、と思います!





また、今後noteも色々と書いていく予定ですので、もし良かったらnoteへの「スキ」やTwitterのフォロー等お願いいたします。
必ずやこんな感じ↓で喜びます。




この記事が参加している募集

もし良ければサポートを宜しくお願い致します。 いただいたサポートが次のnoteを書くモチベーションになります!