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カモ柄イントロ②-3Dプリント出た-

皆様こんにちは。京都の手作り時計店DEDEGUMO(デデグモ)です。
前回は、現在取り組んでいるイントロシリーズ時計の新しいデザインのお話をしました。

今回、私がデザインしたカモ柄を時計職人さんにCADデータにして3Dプリンターで出力してもらいました。

時計デザインをデジタルデータにして鋳造パーツを作るのに3Dプリンターを使用することは、実はDEDEGUMOにとって今年からの新しい試みです。
今までは一つずつ真鍮板を糸鋸で切り出したり、真鍮線を曲げたり切ったりして制作していました。3年ほど前からは、それを原型にして一部を鋳造にしていました。
デジタルデータは、今まで手作業ではどうしても表現が出来なかった部分を補うために導入しました。しかしながら、CADソフトを使うのも、出力した原型を使うのも初めての試み。DEDEGUMO代表や時計職人さんも、毎日新作時計制作の為に試行錯誤しています。

ソフトを使うのも挑戦ですが、職人さんにとってデザイナーさんが上げてきた平面デザインをカタチに作っていく作業は大変な挑戦だと思います。
デザインする人とソフトを使う人が同じ人なら、完成イメージが頭の中にあるのでやりやすでしょう。
しかしながら、今回のようにデザインする人が異なると完成イメージをすり合わせていくのがとても難しいと思うのです。

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職人さんが、CADデータにして3Dプリンターで出力してくれたカモ柄の真鍮プレートになるパーツです。
プリンターから出ると沢山足のようなものがくっついてるんですね。
まるでフィギュアの支柱っぽい。(もしやプラモデルの元パーツってこうやって出てくるのかな?)


ダイヤル(文字盤)に予め紙で出力したデザイン絵を実寸大で張り付けたのと比べてみます。

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ん、んん??・・・・3Dプリントは原型にするにしても収縮率を考えるとちょっと大きめに作られているはずなんですが。

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気になったのは、内側のカモ柄の部分の大きさが小さいことでしょうか。これから収縮するとしたらもっと小さくなっちゃいますね。外側の5分毎のインデックスは控えめにしてカモ柄はダイナミックに見せたいです。
真鍮プレートにするので、一番外側の枠線が私のデザインよりも太くなるのは理解していたのですが、インデックスの線も少し太いしカモ柄の丸枠の線も太いですね。ここはもう少し細くしてすっきりしたいです。
あとは、カモ柄の線がかなり細いところがあるので鋳造してそれが可能なのかどうか。ここも検証が必要です。

デザインのすり合わせはとても難しいです。
私は自分のデザインイメージに近くなるようにいつも職人さんに無理行ってしまうので申し訳ないです。が、出来るだけイメージ近づけてもらえるように具体的な修正案をこれから出します。

先ほど書きましたが、デザインする人とソフトを使う人が同じ人ならもスムーズなはず。・・・・私もCADが使えるようにしたいと思ったり。

でも、でもですね、
過去DEDEGUMOでは、一人の職人がデザインから時計完成まで一貫して担当していました。その結果、一人にかかる作業負担が大きくなり残業が増えるときもありました。また担当が休むと制作が出来ない等々もありました。
そして、この制作スタイルは時代の流れに合わなくなってきました。
現在は外注も含め分業スタイルなので、ほぼ残業はなくスタッフが完全に週2日お休みが取れています。うちのように中小で販売実店舗も抱えながら製造をするのにしっかりしたお休みがとれているのは、(本来は当たり前のことだとは思いますが)まだまだ珍しいのではないかと想像します。
分業によるメリットのほうが大きいので、今回のように生じたデメリットは出来るところから修正していければいいかなと思っています。
何よりスタッフさん、皆若いので吸収力が違います。
デザインは出来ても私はCADがすぐにマスターできるだけの吸収力は・・・自信がないです(涙)
私は私で得意分野を生かして新しいアイテムを生み出し貢献していきたいと思います。

次回は修正した原型を鋳造したところでまたご報告したいと思います。
(夏の間に間に合うのだろうか?!?!)

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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