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脳内で生活していたい

私の日頃の脳内には「自分」のことばかりあって,隙あらばとメタ認知している。自分自身の理解は他人の理解につながると聞いたこともあるが,まだ私には疑わしい。確かに,自分は人であり,人は人々なのだからそうなのかもしれないが信じがたい。


1人で黙って自己分析とかもするので,もちろん考えること自体好きだ。周りから見ればただぼーっとしているようにしか見えないようだが,脳内は絶え間なく回り続けている。一度思考の世界に飛び込むと,そのまま眠って起きるまで戻れないこともよくある。

だとしたらそこまで思考力があるのか,というとそうでもない。まあ思考力と一括りするものでもないとは思うが。それでも,明らかに私は周りよりも頭を使っている。


「考えすぎだ」とよく言われるが,「考えなさすぎだ」と言われることもある。たぶん1つのことに集中している間に別のことには頭が回らないことが原因だと思う。要はどうでもいいことばかり考えすぎるということだろう。当たり前だが,私にとってはどうでもいいことではない。


具体的に私の思考はどんなものか考えてみた。「具体的に」とはいえ具体的に考えることが苦手だ。今も文章を書いていて,何を書くかなど具体的に把握していない。

そもそも考えること自体が好きなのだから,考えること以外には特に何もしなくていいと思っている。そのせいで,考える以外の具体的な行動が疎かになってしまうわけだ。

例えば,私は哲学が好きだが,本棚にある哲学書は1冊すらしっかりと読んだことがない。興味がすぐに移ろってしまうので,それぞれ深く読めず別の本を手に取ってしまう。

でもこれがものすごく楽しい。もちろん,深く知りたい欲求はある(特に言語哲学)。なので,勉強するように集中して理解しようとすることもある。しかしながら,いろんな本を読んでいるときほどの楽しさはない。

つまり,集中して何とか覚えようとするということがそもそも具体的な行動なので,そんな思考法は私に合っていないわけだ。とにかく脳内で哲学を味わうことが目的なのであって,その哲学を習得することは私にとって二の次でもよいということだろう。

私の脳内は浅い思考とも言いきれず,ある意味深いのかもしれない。だが現実に目を向けると日課も疎かになりがちだ。そんなことなら,脳内だけでも快適にして延々に頭で何かを考え続けていたい。

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