南インド
日本がインド化している。
連日の暑さにそう言っている友人達も多い。
この猛暑で、
以前南インドで授業を受けに行った時の
通学時を思いだす。
僧院自体の授業は全て終わり
新年前のゆっくりした数週間、
有志でご高齢の大先生に、特別な授業をお願いしていた折の話である。
先生の授業は誰もが受けたいので、
日時が決まると内々で情報が流れる。
参加自由である。
その授業が、
午後1時から2時の間だった。
当時筆者は、授業が行われる先生宅のある僧院とは別の僧院に宿泊しており、
自転車で30分程かかる場所にいた。
昼間最も暑い時間帯なので、
昼食後ほとんどのお坊さんは自室にこもり、
自習したり昼寝したりしていた。
利用者がいないのでオートリキシャも見つからず、
歩くには1時間ほどかかるので、
古い自転車を借りてガチャコンガチャコンこいで行った。
その轟音は土地の牛飼いのおじさんを振り返らせるほどで、
しかも毎日一番暑い時間に決まって来るので、
途中日陰で牛を見守るお姉ちゃんからも
「暑いのによく頑張ってるね」と
優しそうなまなざしで応援されていた。
炎天下でやや坂道を上ってくるので、
授業場所へ着く時には顔が真っ赤で、
先ず共同トイレの横にあった水場で顔を洗い、
1時間の授業のためにトイレへ行き、
涼やかな顔をしたお坊さん達に合流して
先生のお部屋に入って授業を受けた。
先生は暑さが苦手で、
チベットから来たお坊さん達も涼しい方が好きなので、
授業を受ける部屋は緑色のカーテンがかかって空調がつけられ、
更に、生徒が多いので天井の扇風機がまわっていた。
それでも熱気で涼しいとは言い切れない状態だったが、
太陽の下で真っ赤になってやってきた筆者にとっては、
まるで極楽浄土にいるような気持ち良さであった。
ありがたい授業と、
直射日光のない涼しさ快さ。
良い組み合わせで良かったとしみじみ思う。
そんな南インドの僧院へ
タシデレさんがツアーを組んで行くという。
お坊さんであることが当たり前で、
勉強すること、修行することが当たり前で、
全てが聖人君子ではないにしても、
良心的で誠実であることを重んじる人々の生活を垣間見る
貴重な機会になると思う。
懐かしい南インドへ
筆者も一緒にアテンドする。
11月25日から12月3日まで
説明会は8月20日(日)午前中に
東京曙橋、タシデレさんで行われる。
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