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菩提心の称賛《宝珠の灯》第90偈

90)天の道を、尋(ひろ)で誰が測ろうか。
水の宝庫を、手杓で誰が量ろうか。
業のありさまを、心で誰が分析しようか。
菩提心の偉大さを、誰が述べられようか。
 
 
 
「天の道」とは空のこと。
「尋(ひろ)」とは、両手を左右に伸ばした時の指先から指先までの長さ。
「水の宝庫」とは海のこと。
「業」はカルマである。
 
はかり知れないものを、
限りある小さな尺度ではかろうとする例があげられている。
 
が、それより興味深かったのが、
チベットで長さを計る尺度「尋」が、
日本でも使われていたこと。
 
人のいるところ、
測る時に使う方法は、
同じということか。
 
両腕を広げた長さ。
両掌ですくえる量。
 
物差しが近いぶん、
教えも近いように感じる。

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