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菩提心の称賛《宝珠の灯》第9偈

9)花々の真中でプンダリカの如く、
全ての善心の中で、菩提心が最高である。
それを具えれば、短くも永くも幸楽。
それ故に、全ての努めをもって生じさせたまえ。


「プンダリカ」とは白蓮のこと。
純白の蓮華の花は、さまざまな色合いの花々の中で最も浮き出て、
美しく見える。

われわれの心には、常に生じては消えて行く心がある。
その中にはもちろん、善い心もあるけれど、
その中でも,、自他を最も利益する心を讃える。

「菩提心」とは、心を持つすべての存在を幸せにするために、
自分が何としても仏になろうという殊勝な心。
そのためには非常に長期間であろうとも、その元になる智慧と福徳を集め、
膨大な資量(徳)を積まなければならない。

それまでの間、今ここで他者を喜ばせる善行をなせば、
その結果として内側では福徳を積み、
外界からは自分が喜ぶ何かが巡ってくる。
(良くした相手から返ってくるかどうかは分からない)

積まなければならない資量は余りにも多いから、
どれだけ貯まっているか目に見えて感じられることはないけれど、

それでもコツコツ貯めていけば、
長い時間をかけて、結果として仏陀の境地が手に入る。

全てのものごとを常に直接悟っており、
助けられる相手に、最良の方法で、何の苦もなく助けを与え、
もちろん自身は安楽の中に常にある。

永い幸せをもたらしてくれるのは、
彼(彼女)の心にある菩提心である。

「それを、何としても手に入れたまえ」と、
入道者の幸せを心より祈るクヌラマリンポチェは助言する。

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