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高いスクール料金とその反動

久々にNoteを書いてみようと思います。

と言うのも、最近ある光景をよく見かけるからです。

本題に入る前に、少し前置きの話を。

サッカーは非常にお金のかかるスポーツへ変貌中

サッカーへの人気が上がれば上がるほど、子ども達の競技人口も上がり、そこにビジネスチャンスも自然と生まれるのは当然のことです。ましてや、私のように30代から40代はいわゆるJリーグ創成期を知っています。当然、我々の世代からサッカー人口も爆発的に伸び始め、海外にもドンドン選手が向かうようになると同時に、指導者も海を渡る時代になりました。

私のように日本でサッカースクールを個人で立ち上げる者も増えてきています。さらに、大都市であれば「外資系」のサッカースクールも至るところに存在します。

そして最近つくづく思います。サッカーは本当にお金がかかるスポーツになったんだなと。私のスクールは週1回で月謝7,000円を頂いておりますが、月10,000円を優に超えるスクールが最近はザラにあります。さらに入会金、ユニフォーム代、年会費など諸々合わせるとかなりの初期費用がかかります。

ここからが本題です。

金額はそのまま親からのプレッシャーになる

コレです。

高い月謝や初期費用を払うということは、それだけ良い指導を求めて選手や親は入会を決断します。それだけ親の熱も凄いのです。練習中に選手達を見守る保護者の方も真剣そのものです。

そして帰り際にこういった会話をよく聞くことがあります。

「調子悪くなかったか?調子が悪い理由をちゃんと自分で考えなさいよ!」
「あー言う時はこうやって動くんだ。あれじゃダメだろ」

親からの強烈なダメ出しです。恐らく根底には、「これだけ投資しているのだから投資に見合う見返りを結果で出してもらわないと困る」が心のどこかにあるからではないでしょうか?

本来楽しむはずのサッカーが、指導者からも厳しく指摘され、親からも傷口をえぐるようにダメ出しを喰らう。本当にサッカーが楽しいのかな、と思ってしまいます。昔はやる気の炎がメラメラで、毎日楽しくプレーできていたのに、いつの間にかネガティブな言葉から自信を失い、燃え尽きてしまわないかと心配になります。

もちろん、高い月謝を要求しているスクールは指導の質も高いのは事実です。だから自然と上手な子が集まり、その中で切磋琢磨できる雰囲気が生まれるのは上手くなる環境を創り出す上で最高な場所とも言えます。特に外資系スクールは欧州から指導者を派遣しているところも多く、現状の円の弱さを鑑みても、日本円では高いと言えどドルやユーロ換算するとギリギリの値段設定で行っているところも多いのではないでしょうか。

ですが、価格が上がれば上がる程、支払う側からのプレッシャーもとてつもないものになります。親も相当の質を期待し、それに応えようとする指導者へのプレッシャーも大きなものでしょう。そして短期間でもある程度子どもには大きな成長を期待してしまうものです。

それらのプレッシャーが最終的に向かう終着点は「選手」であり「子ども」なのです。

これらの問題は、日本がある程度サッカー後進国から先進国への階段を登ってきた証でもあり、ある程度経済的にも潤っている日本は、本当のサッカー先進国からもビジネスのターゲットにしやすいのでしょう。

日本が独自のサッカー理論を確立し、真のサッカー先進国の仲間入りを果たすことができれば、欧州理論に頼らないまた違ったビジネス形態に舵を切るような気がしますが、まだそれはかなり先の話と言えますね。

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